東京五輪でさらに注目! スポーツマネジメントってどんな学問?
■日本のスポーツ界には「マネジメント」が欠けている!?
2020年に開催される東京オリンピックに今からワクワクしている高校生も多いはず。
日本のスポーツ界も盛り上がってきているが、その一方で、クリアしなければいけない課題もクローズアップされている。アメリカなどのスポーツ先進国と比べると、日本ではまだまだスポーツの分野に「マネジメント」という考え方が欠けていると言われているのだ。
「マネジメント」とは、わかりやすく言えば、ものごとがうまくいく仕組みを作ったり、うまくいくように管理したりすること。
そう聞いて、「え、日本のスポーツは十分うまくいってるんじゃないの?」と感じる人も多いかもしれない。確かに野球もサッカーも人気があるし、オリンピックでメダルがねらえるアスリートもたくさんいる。
■スポーツも経営もわかる専門家がまだまだ少ない
しかし、例えばNPB(プロ野球)やJリーグは赤字経営のチームがほとんどだし、アマチュアスポーツは、かつては企業が支えていたが、90年代の不況以来、多くの企業が撤退してしまった。
アマチュアの場合、競技によっては国内トップクラスの選手でも、自分で練習場を探したり、遠征費を自腹で用意したりしていることも多いのが現状。プロ、アマチュアともに、マネジメントがうまくいっている例は少ない。
プロスポーツチームの経営陣は経営の専門家ではあってもスポーツの専門家ではないことが多く、逆にアマチュアの競技団体はその競技のOB中心に運営され、経営・マネジメントの視点が欠けているケースが目立つ。
スポーツマネジメントには、競技や選手育成などスポーツに関する専門知識とビジネスや経営、マーケティング、会計などの専門知識の両方が必要なのだ。
■スポーツマネジメントを学べる学科・コースが増加中
東京五輪の開催決定を受け、スポーツを通じた地域振興や、一般の人たちがもっとスポーツに親しむための仕組み作りにも注目が集まっている。そういう仕組み作りにおいてもスポーツマネジメントは必要とされている。
このような社会的なニーズを受け、スポーツ系の大学や専門学校、または大学の経営学部などでスポーツマネジメントが学べる学科やコースが年々増えてきている。
スポーツに関する理解を深めつつ、エンターテインメントや産業としての側面からスポーツをとらえたり、組織運営やマーケティングなどビジネスの専門知識を身につけたりできるのがこれらの学科・コースの魅力。
企業や地域、プロスポーツチームなどでスポーツを盛り上げていきたいと考えている人は注目してみよう!