高校生が仕事を選ぶ際に重視するのはやりがい?お金?安定?

高校生が将来の職業を考える際、決め手になることは何だろうか?もちろん、やりたいことができて、お金も稼げて、長く続けられる仕事に巡りあえればそれがベストだろう。

 

しかし、世の中そうすべてがうまくいくとは限らない。何かを重視すれば、何かを犠牲にしなくてはいけないこともある。

 

そこで、リクナビ進学では、2013年2月、高校生400人にアンケートを実施。「やりがい」「お金」「安定」「その他」のうち、どれを最も重視するかを尋ねてみた。

 

最も多かったのは「やりがい」(49%)。以下、「安定」(30%)、「お金」(17%)、「その他」(4%)となった。では、それぞれについてその項目を重視する理由を紹介しよう。

 

■『やりがい』派

「楽しく、全力で、いつ死んでも後悔しないよう生きていきたいから」(高2女子/愛知県)


「仕事をやっている意義や楽しさを感じないと、つまらなくて生きていけないと思う」(高3女子/山口県)


「大変でも好きなことならできる!」(高1男子/愛知県)

 

仕事は大変だからこそ、やりがいがないと続けていけないというコメントが多数。やりがいだけを追求できればいいというよりは、やりがいのあとに安定がついてくるという考え方が主流だ。

 

■『安定』派

「父親がリストラにあっていて困っているから」(高1男子/東京都)


「やりがいもお金も安定から生まれるものだと思う。不安定じゃ続かないだろうし」(高2男子/埼玉県)


「就職が困難な時代、一度入社したら中途退職する心配のない経済的安定を求めたい」(高1男子/埼玉県)

 

こちらは社会の実情をシビアにとらえた意見が中心。特に「親のリストラ」など身近なできごとは、やはり高校生の職業観に大きく影響するようだ。

 

■『お金』派

「少しくらい嫌な思いをしても多いお金をもらったほうがいい」(高2女子/愛知県)


「老後に年金がもらえるか心配だから」(高1女子/秋田県)


「仕事に夢はないから稼いだお金で楽しみたい」(高2女子/大阪府)

 

「仕事はお金のため」という割り切った声もいくつか。また、「こんな時代だからこそまずお金」という不安先行型の意見も目立った。

 

■『その他』派

「総合的に考えて何においても少し余裕のもてるような職に就きたい。第一に職場環境…ですかね」(高2女子/鹿児島県)


「人間関係。よほど強い人でないと、人間関係のギクシャクした中では働き続けられないと思う」(高3女子/島根県)

 

職場のストレスが話題になることが多い今、職場環境や人間関係を最重要視したいという高校生も少なくないようだ。

 

確固とした人生哲学を感じさせる意見から、不景気、就職難という時代背景を反映した意見まで、考え方はいろいろ。実際、理想もあれば現実もあって、思うとおりにはいかないけれど思いがなければ始まらないのが仕事選び。大人でも人それぞれに考え方は分かれるものだ。あなたが共感できる意見はこの中にあっただろうか?