女子に人気NO.1の看護師、夜勤やお給料の実態は?

女子高生が就きたい職業のトップである「看護師」(※1)。世の中からのニーズが高く、女性でも長く働き続けられそうな印象があるが、実際に働く人の状況はどうなっているのだろうか。20~44歳の現役看護師を対象に行ったアンケート調査「ナースの年収・給料大調査」から、気になる勤務スタイルやお給料、転職事情を探ってみよう。

 
 

■勤務スタイルは?――夜勤ありの常勤から、ライフステージに合わせて変更も

 

看護師になりたての20代前半では「常勤(夜勤含む)」が96%。ほとんどが夜勤ありでバリバリ働いているようだ。しかし、年齢が上がるにつれ、「常勤(日勤のみ)」「非常勤(パート・アルバイトなど)」の割合が増加。30代後半には「常勤(夜勤含む)」は半分にまで減少する。結婚や出産を機に個人クリニックに転職して日勤のみとしたり、パート・アルバイトに変えるなど、ライフステージに合わせて勤務スタイルを変える人が少なくないようだ。

 

年齢別 看護師の勤務形態

 
 

■お給料は?――20代前半で300万円以上が約7割

 

20代前半の看護師の年収は300万円以上が7割以上を占めている。同世代の働く女性の平均年収は237万円(※2)と比べると、看護師の年収は高めといえるだろう。ただし、それは夜勤手当や時間外手当の占める割合が大きいから。勤務時間が不規則でハードな仕事だからこそ、それだけの収入が得られるようだ。
また、年齢が上がっていくと、年収の高い層と低い層に二極化されていくのも特徴的。上のデータで見たように、日勤のみやパート・アルバイトに働き方を変えることが影響している。

 

年齢別 看護師の年収

 
 

■転職事情は?――平均3つの職場を経験。給与アップやスキルアップのために転職

 

国家資格を武器にもつ看護師には、転職も珍しくないようだ。これまで経験した職場数の平均は「3ヵ所」。転職の理由は、「給与アップしたい」(48.4%)、「スキルアップしたい」(25.5%)、「自宅からより近い場所で働きたい」(25.5%)など。ちなみに、子育て時期を迎える30代では「自宅から近い場所で働きたい」が全体より高めになる。保育園等への送迎や子どもの急病に対応しやすいよう転職している様子がうかがえる。

 

看護師の転職の理由

 
 

ライフステージに合わせて働くスタイルや職場を柔軟に変えている先輩看護師たち。「女性でも長く働き続けられそう」というのは本当のようだ。

 
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取材協力:
リクルートの看護師転職サイト「ナースフル
※1:社団法人全国高等学校PTA連合会とリクルートの合同調査「第5回高校生と保護者の進路に関する意識調査2011」より
※2:国税庁 民間給与実態統計調査(平成22年)