あの有名企業へも！人見知りの女子高生が始めた企業訪問ブログ

「これ、どんな会社で作っているんだろう？」

 

「将来、こんな仕事ができたらオモシロそう」

 

――そんなふうに会社や仕事に興味がわいた時、高校生のみんなはどうするだろうか。ほとんどの人は頭の中で想像をふくらませるだけだろう。

 

しかし、現在大学1年生の草野美木さんは違った。高校２年の冬、普段からサービスを愛用している料理レシピサイトの運営会社クックパッドへ実際に訪問し、社員にインタービューも行うという、大胆な行動に出たのだ。さらに、その内容を自分のブログ「ミキ☆レポ」でレポート。同様に、これまでヤフー、ミクシィなど、興味のある企業15社を訪問し、「ミキ☆レポ」で報告している。

 

最初のクックパッド訪問は草野さんのお姉さんの仕事の「つて」を利用したものだったが、２社目以降は企業のウェブサイトの問い合わせフォームなどから、自分で取材依頼している。当然、高校生からの突然の申し出は断られることもあるが、快く受けてくれる企業も少なくないという。

 

訪問が決まると、草野さんはその企業に関する情報収集をしっかり行い、質問項目をノートにあげておく。訪問時は取材ノート、カメラ、iPhoneを持参（下写真）。許可をもらって社内の様子をカメラで撮影し、社員へのインタビューはiPhoneで録音。帰宅後、それらをもとに写真と文章でレポート記事を作成する。企業の原稿チェックを経て、ブログに掲載するという流れだ。

 

 

勇気と行動力がないとできないことだが、本人は自分のことを「シャイで人見知り」という。

 

「人としゃべるのが得意ではないので、訪問前はすごく緊張します。でも、実際に行ってみるとおもしろい話がたくさん聞けて、いろんな発見があるので、また行ってみたくなるんです」（草野さん、以下同）

 

こうした活動を通じて、草野さんはコミュニケーション力やビジネスマナーが身に着いてきたことを実感。また、自分の将来像も変化してきたようだ。

 

「以前は漠然と、ウェブサービスの運営会社に就職できたらいいなと思っていました。それがさまざまな生き方をしている方のお話を聞いて、自分で会社を興すという道や、海外で勉強してから仕事に就くなど、いろんな可能性を考えるようになりました」

 

自分の興味を行動につなげている草野さんをみて、友人から「興味あることがみつけられない」「興味がある分野はあるけれど何をしていいかわからない」と相談されることも。そんな時、草野さんはこうアドバイスするという。

 

「まずは大人の方に会いに行ってみたり、イベントに参加してみたりすることをオススメします。自分の学校以外にも世界を拡げれば、きっと何か得るものがあると思いますよ」

 

興味のある仕事や会社がある人も、将来はまだモヤモヤしているだけという人も、草野さんのように思い切って一歩を踏み出してみてはどうだろうか。