これから注目大の分野!「ビッグデータ」をカンタン解説!

「ビッグデータ」って、ニュースやネットで最近よく耳にしませんか?

 

本屋に行くと解説本みたいなのもたくさん並んでいますよね。どうやら「ビッグデータ」は今トレンドのテーマであり、コレを分析する仕事が最近盛り上がっているみたい。

 

そもそも「ビッグデータ」って何を指していて、そしてそれを扱う仕事ってどんなことをするのでしょう? 株式会社リクルートキャリアのデータサイエンスグループ、原田博植さんに聞いてみました!

 

■ビッグデータとは「巨大なデータの集まり」のこと

世の中では、たくさんの人がそれぞれ、日々いろいろな行動をしています。物を買ったり、何かを見たり、どこかに出かけたり。そういったさまざまな行動が、テクノロジーによりデータとして蓄積されていますが、昨今のテクノロジーのさらなる発達で、蓄積されるデータが大量になり、データの流れも速くなりました。これらの大量かつ高速にやりとりされる「巨大なデータの集まり」のことを、「ビッグデータ」と呼んでいます。

 

では、この「ビッグデータ」は一体何に役立つのでしょう?
皆さんはAmazonや楽天などのネット通販サイトで商品を検索したり、実際に買い物をした経験があると思います。そんなとき、「これもオススメ!」と他の商品が画面に表示されたことはありませんか? きっと、「あ、これも欲しい…」と思ったのではないでしょうか?

 

これらの「オススメ」の裏には、たくさんのユーザーによる大量の閲覧履歴・購入履歴データなどの「ビッグデータ」が存在します。そして、「Aという商品を買った人は、Bも購入しているケースが多い」「そして、このユーザーはBという商品をまだ買っていない」といった、アルゴリズムという仕組みが働いています。

 

アルゴリズムとは、簡単にいえば「こういう現象が起きたら、こういう行動を取る」と決めること。Amazonや楽天などネット通販サイトを運営する会社側から見れば、このアルゴリズムのコントロールが良くなればなるほど、「オススメ」内容の精度が増し、自社サイトの売り上げが上がることになります。

 

■ビッグデータを分析する「データサイエンティスト」は将来有望!?

ちなみに、このアルゴリズムをもって「ビッグデータ」を分析する人のことを、「データサイエンティスト」と呼びます。私も、データサイエンティストとして、社内に蓄積されるデータを日々分析しています。

 

大量のデータの中から「人ってこういう気持ちになったときにこう行動するんだ!」と新しい行動パターンを見つけ出したときのワクワク感が、この仕事の醍醐味。また、それを参考に新しいアルゴリズムを考え、予想どおりに人が動いたりすると、この上ない喜びを感じます。

 

あらゆる分野でビッグデータがあふれる現代において、データサイエンティストの仕事はどんどん重要さを増していますが、まだ生まれたばかりの仕事であり、人数が少ないのが現状。将来有望な仕事であることは間違いありません。また、仕事を進めるうえで必要になってくる経済学や統計学の知識は、ビジネスパーソンの必須知識になりつつあり、ビジネス力自体のUPも期待できますよ。

 

情報工学や経営科学が学べる学部に進むと、すぐに役立つ知識が身につくと思いますが、分析結果をもとに戦略を考え、ビジネスに役立てるには「文系脳」も必要。幅広い知見が生かせるデータサイエンティストの仕事に興味を持ったら、ぜひ将来の選択肢に加えてみてくださいね。

 
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