寄り道したってOK!イケアで働く大人の進路マップ「コミュニケーション」のお仕事編
「好きなことがあるけど将来その道に進んで大丈夫?」
「気になる学部があるけど就職できるのかな」
「将来の仕事と大学の学部選択って絶対マッチしていないといけないの?」
なんて考えて、先のことで頭がいっぱいになったりしてない?
寄り道は「好き!」にたどりつくための経験だ
そんな悩みを解決するべく、みて歩くだけでも楽しいおしゃれでカラフルな家具で人気の、スウェーデン発祥のホームファニッシングカンパニー 「イケア」に潜入!寄り道しても経験を生かして最高に楽しく働いている大人たちにインタビューしたよ。
ワクワクするテーマパークのようなイケアを支えている大人たちは、どんな寄り道と経験をしてきたのかな。
早速聞いてみよう!
目次
REAL CAREER:コミュニケーション部 ビジネスパートナー
お話を聞いたのは…
コミュニケーション部 ビジネスパートナー
Marilynさん(歴史学部卒・コミュニケーション学修了)
どんなお仕事?
\コミュニケーションのプロフェッショナル/
イケア・ジャパンのサービスオフィスで、コミュニケーション部のビジネスパートナーとして働いています。
カナダ、中国、日本でさまざまな職種を経験したあと、2021年にイケア・ジャパンに入社。
IKEA新三郷でセールス(商品販売部)のデュプティショップキーパー(商品売り場の副マネジャー)として経験を積み、2022年から今の仕事となりました。
コミュニケーション部のビジネスパートナーとは、社内外での効率的なコミュニケーションをリードする職種です。
社内外ステークホルダーのニーズを把握し、連携しながら、コミュニケーションを計画、実行、フォローアップしています。
お仕事の「楽しい」と「こだわり」は?
\いろんな国のいろんな価値観をもつ人との交流は楽しい!/
日本人だけではなく、いろんな国の人と一緒に働けるので、毎日が楽しいです。
みんなそれぞれの価値観をもっているので、話しているといろいろな発見や刺激があります。
だから、毎日やりたいことが思い浮かぶんです。
常にチャレンジ精神をもってエネルギーあふれる仕事ができています。
また、日本ではまだまだ、ウェルビーイング(心身ともに満たされた状態)に対する意識が高くなく、快適な家での暮らしを重要視できている人は少ないのが現状です。
サステナブルな暮らしに興味をもっていても、何から始めればよいかわからない人も多いのではないでしょうか。
イケアのビジョンである「より快適な毎日を、より多くの方々に」お届けするにはどうしたらいいのだろうと考えながら、コミュニケーションプランを作ったり、イベントやワークショップなどのアイデアをチームと一緒に形にしていくことにやりがいを感じています。
お仕事にたどりつくまでの HISTORYを教えて!
~高校時代~教師になりたかったのは他の世界を知らなかったから
学生時代はカナダで過ごしました。
中学生の時は、成績が良かったこともあって、教師になることを勧められていました。
自分でもそう思って先生を目指していたけど、今思えば、あのころの私は世界が狭かったんだなと思います。
カナダの高校でも成績は上位。でも、毎日音楽優先で、朝と放課後はサックスを吹いていました。
前半で単位を取得、後半は自分の成長のために時間を使う
向こうの高校は日本の大学の仕組みが似ていて、好きな授業を選択できます。
そこで、夏に集中して単位を取得してしまって、一年の後半はほぼ学校には行かず、自分の成長のために時間を使いました。
日本語も勉強しましたよ。
最後の1年間を飛び級して大学に進学しました。
~大学時代~教師は向いていないかも…?
これまで十分やってきた音楽を一旦卒業して、大学では歴史、そのなかでも第2次世界大戦下のアジアとロシアの関係性を研究しました。
歴史が一番好きだった教科ということもあり、大学でもっと深く学びたいと思っていたからです。
高校の授業で第2次世界大戦中のアジア(史・情勢)について学んだとき、この大戦下のアジアで何が起こっていたのか、市井の人々にどんな影響があったのかに興味をもちました。
ロシアについても研究したのは、ロシアの政治がアジアに大きな影響を与えていたから。
また、私の母はインドネシアで育った中国人なので、中国やアジアの歴史を学ぶことで、母や自分のルーツを知り、文化とつながることができると思ったこともこの分野を選んだ理由の一つ。
中国の文献を読むため、中国語も勉強しました。
大学1年生の時に、教授から「大学と中国政府がそれぞれ1年間、中国への交換留学の機会を提供している」と話がありました。
学費も全額支給だったので、中国語を勉強したい18歳の私にとってこの上ないチャンス!
土壇場の応募でしたが中国政府が募集する留学制度に採用され、大学2年次から華東師範大学に通いました。
現地では地域とのつながりを深めるために、アルバイトで英語も教えました。
海外にいると、母国語を話す人同士で固まってしまいがちですが、それでは勉強になりません。
それに、将来は教師になりたいと思っていたので、実地で教えた経験も欲しかったのです。
でも人に教えるってとても大変で、「もしかしたら自分は教師には向いていないんじゃないだろうか」と考えるようになりました。
中学生の時からずっと教師になるつもりでいたのに、私は間違っていたのかもしれない。
「これからどうしよう」と危機感を覚えました。
何をしたいのかを探すために大学院へ
大学でも前倒しでどんどん単位を取得して、卒業の半年前には修了していました。
カナダでは、卒業後に1年かけて就職活動をする人はたくさんいます。
日本のように新卒じゃなければダメということはありません。じっくり選ぶことができます。
就活を早めに始めて、お茶やオイルなどサステナブルな商品を扱う企業で働いてみました。
でも、自分で「やりたい!」と思える仕事ではなかったんです。
じゃあどうしようと考えて、他にも、ゲームやストリーミング、SNSなどに興味があることを思い出し、その仕事に就くためには何が必要なのかを逆算しました。
その結果、コミュニケーションに関する知識が必要だとわかり、コミュニケーションを学ぶために大学院に進学しました。
寄り道POINTはここだ!
好きなことをどんどん発掘してやりたいことを見つけて
\日本で見つけた自分のやりたい仕事/
大学院に進んでからも、いろんな仕事をしてみました。
グラフィックデザイナーや映画のフィルム契約の担当者などたくさん。
教師の道がなくなって、何が自分に向いているんだろうって、必死だったのかもしれません。
大学院を修了してからも、日本で英語を教えながら何がやりたいんだろうってずっと考えていました。
英語を教えるのは向いていないな、と改めて思っていたときに、英会話教室のマネジャーに抜擢されたんです。
マネジャーの仕事は、仲間と一緒にできることがおもしろくて、初めて「リーダーになりたいんだ!」と分かりました。
自分の心のテンションが上がるのを感じたんです。
日本でやりたいことに出合えたし、今の夫にも出会えました。
社会にインパクトを与える仕事を
\仲間との共働で毎日がサプライズ/
過去にはアパレル会社で働いたこともありました。
良い商品を扱う会社だったのですけど、忙しくてワーク・ライフ・バランスを保つことが難しかった…。
それに、やっぱりサステナブルな感覚やリーダーとして仲間と働く環境が欲しいと感じました。
社会や自分のコミュニティーにインパクトを与える仕事がしたかったんです。
イケアの求人は、LinkedIn(リンクドイン/ビジネス特化型SNS)で知りました。
イケアについて調べてみると、世界中にオフィスがあって、サステナブルな社会の実現に向けてさまざまな取り組みをしていて、コワーカー(イケアでは一緒には働く仲間のことをコワーカーと呼びます)の共働意識も高い。
私がやりたい!と思っていることを、全部できると思いました。
それに、募集しているのが3年以内にストアマネジャーになる職種だということがわかり、やってみよう!と、応募しました。
入社してみたら、最初のイメージどおりで毎日が楽しい!
毎日がサプライズで、入社できてよかったと思っています。
今後やりたいことは?
\フレキシブルにやりたいことを追い求めたい/
イケアは多様性があり、インクルーシブな職場環境が整っています。
一人ひとり違っていることが前提なのでとてもエネルギッシュで居心地が良い会社です。
日本では多様性やサステナビリティの意識はまだ高いとは言えないけれど、イケアを通して伝えられたらと思います。
これからも、本当にやりたいことは何かを追いかけていきたいですね。
15歳の時は「先生」のタイトルが欲しかった。
25歳の時は「経済力」が欲しかった。
30歳になって「経験」「夢」「家族」があるから、この仕事をしています。
40歳の自分は何ができるのか、今からとても楽しみです。
高校生へのメッセージ
夢を見続けてOKです!
日本では、寄り道というのはネガティブにとらえられてしまうけど、経験となって自分の価値になると私は思います。
もっとポジティブにフレキシブルに、自分のやりたいことを見つけるための世界をもってください。
そして、英語が話せることで世界はもっと広くなります!
インターナショナルな経験が欲しいのなら、海外の学校に行ってみるのも楽しいと思います。
日本と違う価値観を知ることができますし、大きな視点でやりたいことを探せると思います。
あなたは何にでもなれます。寄り道を楽しんでください!