キーワードはSNSの広がり! 10年後の海外旅行はどうなる?

10年後の2024年といえば、いま高校生のみんなは20代後半。仕事にも慣れ、社会人としての余裕も出てきて旅行なんかも楽しんでいるかもしれない。

 

では、そのころの海外旅行事情はどうなっているのだろうか。イギリスの海外旅行検索サイトが、技術革新や旅行する人のニーズによって、10年後の旅行先やホテルがどう変化するのかについて研究・発表したレポートを見てみよう。

 
 

■注目される国・地域は?

 

これから先、ますますSNSが広がる予想。旅行に行ったからその体験をSNSで発信するというより、情報発信そのものが旅行のモチベーションになる時代がくるかも。そうなれば、もちろん人から注目されるようなスリルある旅先が選ばれるようになる。

 

例えば、ちょっとマイナーな、アフガニスタン、イラン、ボツワナ、アンゴラ、レバノン、北朝鮮、ブータンなどの国が注目される。また、絶滅危惧種を見ることを目的にした旅が人気になるという。ツアー代が環境保護などの支援金の一部になるエコツアーが増え、絶滅危惧種の「最後の目撃者」になりたい人が訪れるのだとか。

 

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■空と海への旅

 

10年後には、普通に宇宙旅行や滞在もできるようになると予想されている。とはいっても、宇宙に行けるのはかなりの富裕層のみ。そこで、ちょっとリーズナブルな体験旅行として登場するのが地球周回軌道ツアーだ。地球表面からもっとも近い、低軌道(高度160~2000㎞)の旅は、2016年には実現するといわれている。

 

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もう一つ、注目の旅行先は海の中。海中をガラス越しに眺めることができるホテルはすでに存在しているので、近い将来、建物全体が水面に沈んでいるホテルが登場する。水族館のように水中の生物を眺めながら過ごすことができる宿泊施設が人気になるかも。

 
 

■ホテル? それとも自宅?

 

ホテルはソーシャルメディアの個人情報などをもとにカスタマイズした客室を準備。個人の好みに合う食事やアクティビティを紹介したり、健康状態をチェックできるようになる。また、客室にタッチ式で情報をやりとりできる壁や鏡が備わると考えられている。

 

一方で、最近注目されているAirbnb(エアビーアンドビー)など、旅行をする人に自宅を貸し出すサービスは今後ますます増える予想。先進国の5〜10%の人が旅行者に自宅を貸し出し、有料で食事を出してもてなす人も増える。

 

こういう自分好みのホテルや現地の人の家で過ごし、地域の人と交流するソーシャルトラベルが定番の一つとなる。ここで、重要な役割を果たすのがやっぱりSNS。SNSの情報を頼りに宿泊先を探したり、アクティビティを探したりということが普通になってくる。

 

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旅行会社が企画を練り上げたツアーもいいけれど、自分で作り上げていくパーソナルな旅行も楽しそう。10年後、これらの旅行が本当に実現しているか、ぜひ自分たちの目で確かめてみて。

 
 

※航空券比較検索のスカイスキャナーが英国のコンサルティング会社(The Future Laboratory)と共同で作成した、未来の海外旅行に関する白書「Future of Travel 2024(2024年の旅行)」の最終章「旅行先とホテル編」(2014年9月)より