敷金、礼金、家具代… いくらかかる!? 大学生の一人暮らし

新生活のスタートには出費がかさむもの。大学に進学して一人暮らしをする場合、何にどのくらいのお金がかかるのか、全国大学生活協同組合連合会(以下、大学生協連)の調査で確認しておこう。

 

まず一人暮らしのスタート時には、住まいを探すための住宅費用と、家財などをそろえるための生活用品購入費用が必要になる。

 

下宿生の住まい探し・生活用品購入費用

 

大学生協連の調査結果によると住宅費用は平均で約18万円(国公立理工系)~約24万円(私立医歯薬系)かかっているという。また、生活用品購入費用としては約27万円(私立理工系)~約32万円(国公立医歯薬系)。合計すると、新生活のスタート時の出費は約46万円~約53万円にのぼる。

 

では、具体的にどんなことにお金がかかるのだろうか。

 

住宅費用で最も費用がかさむのは、礼金(入館金)や敷金で13万円弱。また生活用品購入費用では、家電用品が約11万円と最もかさみ、衣類・小物などが約6万円、家具約4万5000円と続く(図表②③)。

 

下宿生の住まい探し費用の内訳

 

下宿生の新生活用品費用の内訳

 

なお、どちらの費用も全体的に減少傾向にあり、特に礼金(入館金や)敷金の減額が目立つ。これは、敷金・礼金や斡旋手数料、前家賃を必要としない物件は増えているほか、学生向けの下宿探しのホームページ(参考:SUUMO学生版)などが充実してきたため、複数の物件の中から価格の安いものを選び、費用を抑える傾向が強まったと考えられる。大学生協連によると、保護者が受験前にオープンキャンパスに同行したり、大学のホームページをチェックしたりと、事前の情報収集が活発化しているという。

 

一方、出費削減傾向のなかで目立つのは、「電話機」購入費用のアップ。

 

2010年は2万~4万円の電話機を購入している下宿生が最も多かったが、2011年には5万円以上が多数派に。これは、下宿生のスマートフォン購入率が高いことによって、購入価格帯が引き上げられたと考えられるという(図表④⑤)。

 

下宿先の電話機購入価格帯

 

電話機の購入割合(住まい別)

 

このように一部では増えているものの、全体的には減少傾向にある一人暮らしのスタート費用。事前の情報収集で無駄な出費は抑えつつ、50万円前後の出費は覚悟しておこう。

 

出典:全国大学生活協同組合連合会「2011年度 保護者に聞く新入生調査」(実施期間:2011年4~5月、対象:東北地方を除く国公立・私立の4年制大学および短期大学に入学した新入生の保護者、回収数:2万2055) ※金額は「有額平均額(0と無回答を除く平均)」で表示。

 

●リクナビ進学「オープンキャンパスに行こう!」コーナー