もう始まっている奨学金募集。「予約型」奨学金をチェック!
進学後の学費・生活費のサポートになる奨学金。進学後に利用しようと考えている人も多いのでは? 実は、すでに来春入学予定の高校生に向けた募集が始まっているものがある。進学先や合否が確定していなくても申し込むことができる「予約型」の奨学金だ。
大学入学前に採用が決まるため、進学準備や進学後の資金計画を立てやすいというメリットがある予約型奨学金。まずは、奨学金の基本を押さえて、その詳細を見ていこう。
<奨学金の基本>
■受給方法は、「給付型」と「貸与型」の2種類
奨学金は、受給方法の違いによって大きく2種類に分けられる。返済が不要な「給付型」と、卒業後に返済を求められる「貸与型」だ。貸与型の場合、返済時に利息がつく「有利子」のものと利息がつかない「無利子」のものがある。
■運営団体はさまざま
奨学金制度を運営している主な組織は、日本学生支援機構、学校、民間団体、地方自治体など。それぞれに受給できる金額や、申込条件(収入の上限など)が異なる。
<予約型奨学金の例>
■日本学生支援機構 第一種奨学金・第二種奨学金「予約採用」<貸与型>
予約型奨学金の代表的なものが、日本学生支援機構が行っている「予約採用」だ。同機構の奨学金は、無利息で貸与される「第一種奨学金」、利息付で貸与される「第二種奨学金」の2種類。どちらも進学後にも申し込めるが、進学前にも全国の高校で申し込みを受け付けており、募集時期は以下の3回が目安とされている。
第1回 4月~6月ごろ(第一種および第二種)
第2回 10月ごろ(第二種のみ)
第3回 12月ごろ(第二種のみ)
すべて高校を通して申し込み、締め切りも高校によって異なるため、奨学金の利用を検討している人は、自分の高校の募集時期を先生や事務職員に確認してみよう。特に、無利子貸与である第一種奨学金の予約採用は春先にしか受け付けないので注意を。
■早稲田大学「めざせ!都の西北奨学金」<給付型>
大学独自に予約型奨学金を設けているところもある。早稲田大学の場合、2012年は10月中旬〜11月と1月の2回に分けて申し込み期間が設けられた。
このように、大学や民間団体、自治体の奨学金の中にも予約型のものがある。志望校や自分が住む都道府県・市町村の実施状況をホームページなどで調べてみよう。なお、高校経由で募集される奨学金も多い。募集時期は夏から入試シーズンまでばらばらなので、高校での告知や掲示は要チェックだ。
一方で、奨学金を検討する際に意識したいのは、貸与型の場合、卒業後必ず返済しなければならないということ。
将来、どれくらいの負担になるのか? 現状の家計でやりくりできる可能性はあるのか?など、「借りる」だけでなく「返す」ことも考慮し、自分の状況に合った選択をしよう。