袴姿で熱唱!レキシの楽曲で日本史ファンが増加中?

♪縄文土器、弥生土器、どっちが好き? どっちも土器~

 

この思わずクスッとくるフレーズは、レキシこと池田貴史さんが歌う「狩りから稲作へ」の歌詞の一部だ。

 

レキシのライブでは軍旗をもった紋付袴にサングラス姿の池田さんが熱唱。観客も一緒になって「♪武士イン・ザ・スカイ」と大合唱したり、「♪まげ!」という決め言葉で全員が頭の上でまげをつくるという、独特の光景が広がる。

 

しかしながら、楽曲はホンモノだ。池田さんはジャパニーズファンクバンドのSUPER BUTTER DOGのキーボーディストとしてデビュー以来、バンド100sのキーボーディストのほか、椎名林檎やスネオヘアーなどのプロデュースも手掛ける。心地良いサウンドと笑える歌詞とのギャップが、レキシの最大の魅力といえるだろう。

 

昨年12月に発売されたレキシの3rdアルバム『レキミ』には

 

「姫君Shake!feat.齋藤摩羅衛門」
「恋に落ち武者 feat.足軽先生」
「古墳へGO!」
「LOVE弁慶」
「墾田永年私財法 feat.田ンボマスター」

 

…と、歴史にちなんだタイトルが並んでいる。

 

これらの楽曲に参加するミュージシャンは全員、レキシネームを使用。上記に登場する「齋藤摩羅衛門」は斎藤和義さん、「足軽先生」はいとうせいこうさん、「田ンボマスター」は山口隆さんfromサンボマスター、という具合だ。

 

池田さんがこのような歴史縛りプロジェクトを始めたきっかけは、「子どものころから日本史が好きだったから」。高校時代の成績も、日本史がとび抜けて良かったという。

 

「“勉強”という感覚はなかったですね。意識して知識を得ようとしたわけではなく、興味があって知りたかったので、自然と知識が身についたような感じです」(池田さん)。

 

池田さんを惹きつけてやまない、日本史の魅力とは何だろうか?

 

「日本史は人のドラマ。人の気持ちの動きは現代と変わらず、同じようなドラマが起こっていたんですよね。昔のことと分けて考えないで、自分に照らしてみてください。きっとそのおもしろさがみえてくるはずです」

 

親世代のファンからは、「子どもがレキシを聴いて日本史に興味をもつようになった」「子どもの歴史の成績が上がった」などの声も届くという。日本史がニガテという人は、ぜひレキシの楽曲を通じて日本史を楽しむことから始めてみよう。