AO・推薦で受かる「小論文」の書き方まとめ
AO・推薦入試や、国公立大学の二次試験などで課される小論文。
与えられたテーマや資料について、自分の意見を制限時間以内に文章にまとめるという試験のため、事前の練習が欠かせない。
そこで、小論文対策のポイントについて、小論文や志望理由書の指導に取り組まれている、株式会社カンザキメソッド代表・神崎史彦さんに話を聞いた。
自分の意見と、その理由を理論立てて伝えよう!
「試験官が注目しているのは、『自分の意見』とともに、なぜそう考えたかという『理由の説明』までしっかりできているかということ。大学によって課される小論文のタイプが異なるので、志望校の傾向を把握したうえで対策を立てましょう。典型的なタイプを3つ紹介します」
(1)自己型
「志望動機や自己PRを書かせたり、課題文をもとに本人の価値観を尋ねたりするものです。自分の特徴や、これまで取り組んできたこととその感想などを思いつく限り書き出して、自分の価値観を整理しておきましょう」
(2)学部・学科型
「法律学科なら法律、看護学科なら医療など、学部や学科に関連したテーマが課されるタイプです。志望する学部に関連する教科の教科書や資料集を読み込んでおきましょう。例えば、法律学科や政治学科なら公民の資料集、医療系学科なら保健の教科書などです」
(3)社会問題型
「学部・学科にかかわらず、時事問題などがテーマに課されるタイプです。『朝日キーワード』(朝日新聞出版)や『日本の論点』(文藝春秋)、小論文用のキーワード集などを活用して、今、社会で何が問題になっているか押さえておきましょう」
小論文は、書けば書くほど上達する!
「小論文は、書けば書くほど上達する」と話す神崎さん。最後に、練習時に意識したいポイントを聞いた。
「小論文は、『美しい文章』である必要はありません。起承転結や日本語の美しさ、最初のフレーズが何かなども気になるところではありますが、それ以上に重要なのは中身。皆さんが今もっている言葉で構わないので、『設問に答えているかどか』と『その理由が納得できるものかどうか』を意識して書きましょう。初めは時間を気にせず、とことん納得できる解答を作ってみること。先生に添削してもらって書き直しを重ねることをおすすめします。じっくりと時間をかければ思考が深まりますし、ネタを蓄積できるので、次の答案にも生かせます」
繰り返し書いて、添削してもらうことで、自分の意見を論理立て表現する力が身につくということ。志望校で小論文が課される人は、今から準備を始めよう。