【恋愛サイエンス倶楽部】恋愛に興味がない相手に少しでも近づける科学的アプローチは?
好きな人との接し方、気の引き方、付き合い方…恋はモヤモヤすることばかり。
でもその悩み、実は科学的に解明できちゃうらしい!
高校生の甘酸っぱい恋のお悩みを、科学者がスパッと解決します☆

恋愛学者 森川友義教授
早稲田大学国際教養学部教授。政治学博士。政治学者として少子化対策を研究するにあたり、根幹である恋愛を学問的に分析する「恋愛学」を確立、恋愛にまつわる著書多数。
「恋愛学とは、恋愛の本質を科学的手法によって研究し、普遍的な法則を明らかにする学問です。」
目次
イマドキ高校生の恋愛実態をデータ化!
お悩み相談のその前に、イマドキ高校生の恋愛事情をデータ化!みんなは今、恋してる?
今、好きな人はいる?
「好きな人がいる」と答えた人は6割!
アンケートが1月の受験期だったから、勉強に集中している高校生も多かったかも!?
「いない」と答えた4割弱のみんなもきっと新学期になれば恋愛事情が変化しそう。
新学期から一番頑張りたいことは?
その他…4.5% 友人と遊ぶ…3.9% バイト…2.6% 未選択…1.9%
何と「勉強」が半数を超える結果に!すごい!
続いて推し活と来て、恋愛は3番手に。
(この連載、みんな興味ある!?)
お悩み1:恋愛に興味がない相手に少しでも近づける方法は?
【説明しよう】「恋愛はちょっと…彼女は別にほしくない」というタイプの傾向は?
こういったタイプに考えられる傾向は3パターン。
(1)低ドーパミン型
恋愛感情や興奮を生む神経伝達物質ドーパミンの分泌が少なく、興味が薄い。
(2)認知不協和型
自分の中で抱えた矛盾(本当は彼女が欲しいが全然できない現状)にストレスを感じ、正当化する言い訳をつくる。
(3)愛着回避型
人と深くかかわることがストレス。恋愛に対し警戒心をもち自発的に恋愛関係を築かない。
【解決しよう】相手の行動を真似ることで親近感を生もう
いずれのタイプでも距離を縮めるために「急接近」はNG!
脳科学的に有効なアプローチは「ミラーリング効果」(相手の行動を真似ることで親近感を生む現象)。
共通の趣味や興味をきっかけに話をする、同じルーティンで行動する(例:彼がよく行く場所を訪れる)など、似た「価値観」や「ペース」があることを知ってもらおう。
ミラーリング効果で、彼の中の自分の存在感を少しずつ大きくすべし。
さらに共通の趣味や話題で、まずは友情を築き信頼を得よ!
お悩み2:初対面の女子と話すきっかけ作り方法は?
【説明しよう】初対面の相手に話しかける緊張や不安は生理的現象
初対面の相手に話しかけるとき、脳は「社会的評価の恐れ」を処理するために「偏桃体」が活性化し不安を感じやすくなる。
だがしかし…この現象に躊躇せず、積極的にアプローチすることで脳は新たな行動パターンを学習し自信がつく(=自己効力感の強化)。
それが大事。
一方で待つという行動は「自分に都合の良い情報や状況を求め続ける心理」(=確証バイアス)により、いつまでも行動できないリスク発生!
【解決しよう】大きな行動を「待つ」より、積極的にきっかけを作るほうが恋の成功確率はUP!
科学的に有効なアプローチは「反復接触効果」&「単純接触効果」(何度も顔を合わせることで好感度や親近感が高まる現象)。
話しかける内容は「授業の課題」や「部活の内容」など軽くてOK。
ハードルが高く感じるなら、初めはあいさつだけでも効果アリ!
短い会話、小さな交流でも毎日積み重ねていくことが重要です。
「初対面」の不安に打ち勝ち、まずはあいさつから!
日々の小さな会話の積み重ねが、やがて恋愛成就の布石に!
積極的に接触を行なうのは「きっかけが欲しい」と思った側の役割です。
軽いあいさつから初め徐々に放課後一緒に帰る関係などにもっていくと◎。
※1 高校生エディターのお悩み:2023年10月~11月までにアンケートを実施して得られた内容です。高校生・有効回答数109。(編集部調べ)
※2 恋愛データ解析コラム:※2025年1月に実施したアンケートより。高校生・有効回答数154。(編集部調べ)
Text & Edit/YUCO,illustration/Takashi Taima, Design/Kaho Yamashima(ma-h gra)