興味がなかったアノ授業が実は?!仕事に役立つ意外な科目

興味のない科目や、好きになれない授業を受けていて、「いったいこれが将来、何の役に立つんだ?」と思ったことは誰にでもあるだろう。

 

でも実は、「この仕事に、こんな科目が役立つの?」という、あまり知られていない意外な組み合わせが結構ある。今回はその一部を紹介しよう。

 

◆アパレル関係、ファッションデザイナー
→化学(化学繊維など素材への理解)

 

ポリエステル、ナイロン、レーヨンなど、衣料品の素材として一般的な化学繊維。その組成や特色、取り扱い方法などを裏付けるのが化学の知識だ。化学を学んでおけば、化学繊維への理解が深まり、ファッションにかかわるあらゆる仕事で役立つはずだ。

 
 

◆エンジニア、研究者
→英語(機械の取扱説明書、論文などを英語で読む)

 

機械、電気、化学、通信、医療分野などのエンジニアに、意外と必要なのが英語。海外メーカーの商品の取扱説明書などには日本語訳がなく、英語で読解しなければならないことがある。また研究職の場合、最新の研究論文は英語が多いので、英語力は欠かせない。

 
 

◆建築士
→美術(デザイン画でイメージをふくらます)

 

設計のイメージをふくらませるためにデッサンを何枚も描いたり、完成予想図を描いたりと美術の授業で学んだことが生かされることが意外に多い。もちろん物理や数学の素養も不可欠。美術が苦手だからといって適性がないわけではなく、多彩な才能が生きる分野といえる。

 
 

◆図書館司書
→数学(データベース管理、検索技術の開発)

 

図書館では書籍はもちろん、新聞、雑誌、研究論文、映像など、さまざまな情報のデータベース化が進み、検索機能も便利になっている。これに対応し、例えばプログラミングの知識と技術を学んでおくと、IT時代の新たな図書館づくりを進めるうえで役立つだろう。

 
 

◆医師
→倫理(医療倫理問題への対処)

 

現代の医療現場にはES・iPS細胞の臨床研究、臓器移植、代理出産、終末期医療、研究費の不正使用など、倫理上のさまざまな問題がある。人間の尊厳や思想、現代の倫理的課題について学ぶ倫理は、こうした数々の課題を考えるベースとなるだろう。

 
 

◆アスリート
→地理・世界史(他国の選手の文化や習慣を知る)

 

国際的に活躍するアスリートには、異文化理解力が欠かせない。地理や世界史を学び、他国の歴史や文化を知っていれば、戸惑いやプレッシャーを軽減できる。また試合ではさまざまな水面下の駆け引きがあるもの。それに備えるためにも、ライバル国の価値観や習慣を知っておくことが大切だという。

 
 

高校生にとって普段の授業がどの仕事の現場にどう役に立っているかをイメージするのはなかなか難しい。もし興味のある仕事があったら、実際にその仕事をしている人を探して「高校時代のどんな科目が役立っていますか?」と質問してみたり、ネットなどで仕事内容を調べてみよう。意外な科目が役立っていることを発見し、勉強への意欲がアップするかも。

 
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◆物質の構造や性質などを実験を通して研究していく【化学
◆実践的な英語力を磨くとともに英米の文化なども学ぶ【語学(英語)
◆美に関する表現力を高め、理論や知識を身につける【美術
◆数字という世界共通の言語を使って、数、量、図形などの性質や関係を研究【数学
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