椙山女学園大学、外国語学部:高校生のための地球市民講座5/24開催

椙山女学園大学は、高校生のための地球市民講座を2025年5月24日(土)に開催する。

ネットニュースからの世界探求-地球市民的アイデア-
日本、アメリカ、アジア、アフリカ、ヨーロッパ 、ネット上に掲載されたニュース記事を出発点にして、 社会の様々な問題を考えていく。
教員・大学生との意見交換や質疑応答を通して、 地球市民的アイデアを発想していこう。

日 時: 5月24日(土)、14時~16時
会 場: 星が丘キャンパス 大学会館3F Spirit

申込フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfjQkKY8aLj6RJtnUpfHsRxioEVstVm-HNrUfHQpI-J8iyd4A/viewform?usp=header

<テーマと講師紹介>
メッセージ
「私たちの住んでいる土地はずっと延びて、そこに本当にいろいろな人たちが生きています。駅で地下鉄を待ちながら、ちょっとスマホをクリックして、その遠くて近い世界に思いをはせてみませんか。明日からの高校での生活、地理・世界史・日本史、現代社会・倫理・政治経済の授業に、ちょっと新たな気分で臨めるかもしれません。」

●アジア:森巧先生
「近年、台湾海峡における緊張状態が続いています。実は中国による台湾への影響力行使は軍事面に限りません。台湾社会で特に注目されているのが、TikTokなどのSNSを通して、中国から発信されるフェイクニュース、フェイク動画にいかに対応していくかという問題です。2024年の総統選挙(大統領選挙)では中国発信と考えられるフェイクニュースが多く見られました。今回は、外国からのフェイクニュースにどう向き合っていくか、台湾を事例に考えていきたいと思います。」

●アフリカ:田所光男先生
「海外に行く…ツーリストとして留学生として、それはもちろんです。しかし、地球上には別な国境越えもあります。移民として難民として。地中海は決してヨーロッパの海ではなく、対岸はアフリカです。そしてその美しい海を、頼りないボートにしがみついて渡ろうとしている人々もいます。人の命は地球より重い、とかつて日本の首相も言ったことがあります。ただ、それにしても、チュニジアの沖で今起きていることをネットで知ると‥‥」

●ヨーロッパ:西村和泉先生
「フランスでは動物愛護の観点から、犬と猫の店頭販売を禁止する法律を施行しました。水族館でのイルカショーも近々禁止される予定です。このニュースを受けて、「フランスでは猫1匹につき80ユーロ、鳥1羽に10ユーロ、魚1匹に1ユーロの動物税が課される」という噂がSNS上で流れました。噂の出所はベルギーのニュースサイトnordpress beで、情報自体に根拠はありません。しかし、実際に動物税を課している国があることから、噂にリアリティを感じる心理は理解できます。また、イルカショーの禁止に伴い閉鎖したフランスの水族館がシャチの移動先として日本を考えていたものの、飼育環境の違いや捕鯨問題によって計画変更を行ったというニュースも気になります。ペット大国フランスの現状を見つめ、日本との比較を行うことで、動物との共生についての地球市民的な提案を行ってみましょう。」

●アメリカ:水島和則先生
「先端的IT産業が集積する米国のサンフランシスコでは、市街地にホームレスが溢れ、小売店の撤退が相次ぎ、オフィスの空室率も上昇しています。この光景は、一握りの人に富が集中する米国の現状を象徴しており、トランプ大統領の再選の背景ともなりました。 大学とスタートアップ企業との連携を軸に産業の革新を生み出した地で、なぜこうした悪夢が生まれたのでしょうか。私たちは「イノベーション」という言葉を肯定的な意味で使うことが多いのですが、イノベーションはそもそも人類に幸福を約束するものだったのでしょうか。講座では、米国の姿からどんな未来を読み取っていけばいいのかを考えます。」
(参考ニュース)U.S. sees dramatic rise in homelessness among families in 2024

●日本:伊藤信博先生
「2027年度EUの中心地であるアルザス地方の「ハウルの動く城」ゆかりの街であるコルマールに、日本の漫画とアニメを専門に扱う博物館(日本漫画博物館)が開設されるほど、日本への関心が高く、日本のポップカルチャーを発信する拠点となるであろう。
ところで、西欧ではアニメとは日本のアニメを指すほど関心が深いが、日本のアニメと欧米のアニメとの相違は何であろうか?日本ではアニメとはアメリカのアニメも指し、日本と西欧のアニメとの違いを考察してはいない。
そこで、日本のアニメと西欧のアニメの違いを考えることで、異文化理解や相互理解を深め、学びの原点を考察してみようと考えている。また、そうした違いを理解することが地球市民としての立場を明確にできると考えている。」

問い合わせ先
外国語学部 森巧(takumi■sugiyama-u.ac.jp ■=@)

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