高校唯一のカバディ部!? 自由の森学園高校カバディ部へ潜入
「カバディ、カバディ、カバディ…」
そう連呼しながら行う「カバディ」というスポーツを知ってる? これはインドの国技で、日本の競技人口は100名ほどしかいないちょっとマイナーな競技だ。
そんなカバディを部活動としてやっている日本唯一の高校がある。それが埼玉県の「自由の森学園高校」。
そこで、さっそく行ってみることに!
■鬼ごっこに似た激しいスポーツ
そもそも、カバディとはどんなスポーツなんだろう? 顧問の菅香保先生に伺った。
「カバディは1チーム7人で戦うスポーツで、縦10m×横13mのコート内で2チームが向かい合って行います。“攻撃”と“守備”を交互に行い、攻撃する時はチームの中の『レイド』と呼ばれる1人が『カバディ、カバディ』と連呼しながら相手コートに入り(下記図1)、30秒以内に敵チームの誰かにタッチして自分のコートに戻れたら得点が入ります(下記図2)」
相手にタッチ!? 鬼ごっこみたいで楽しそう! タッチして戻るだけなら簡単そうだけど…?
「いや、守備側はレイドを自分の陣地に帰さないように必死に阻止するので、なかなか簡単には得点できないんですよ。レイドを捕えるか、コートの外に出すことができれば守備側に得点が入るので、全員で手を繋いでレイドを取り囲んだり、足下にタックルして倒したりと、カバディはかなり激しいスポーツなんです」
なるほど、それはたしかに大変そう…!
■実際にやってみると、かなりハード!
そんなカバディの魅力を探るべく、実際に試合さながらの実践練習に参加させてもらうことに!
基本的なサイドステップと、レイドを倒すタックルの方法を教わり、いざ試合開始!
相手チームのレイドが攻めてきた瞬間、みんなでレイドを取り囲む!
「レイドから目を離さないで! レイドの逃げ道をふさぐようにサイドステップで素早く移動してください!」
2年生の真仁田悦輝くんにアドバイスをもらい、なんとかみんなの動きに付いていこうとするものの、動きが俊敏過ぎて追いつけない! 開始数分で足がもつれてフラフラに…。カバディって想像以上にハード!
そんな時、レイドが目の前に!「今だ!」と、レイドの足をガッと掴んでみた!
必死に相手の足を引っ張っていると、仲間がすぐにフォローに来てくれて、レイドをコートの外に追い出すことに成功!
チーム全員で同時に1人のレイドを追いつめるので、他の競技以上の連帯感を味わえる。カバディって楽しい!
終わった後、1年生の森川萌木くんにカバディ部に入った理由を聞くと、
「最初は『鬼ごっこみたいで楽しそう』と軽い気持ちで入部したんですけど、やっていくうちに“全員で協力して1人のレイドを倒す”というカバディのおもしろさにハマっていったんです」
と、笑顔で語ってくれた。
■競技人口が少ないゆえのメリットとデメリット
競技自体の魅力はあるが、競技人口が少ないために試合で対戦する相手はほとんどが大学生や社会人だという。
「同世代の相手がいないので、公式試合ではなかなか勝つことができません…。でも、試合に行くたびに大学生や社会人の方が『あのプレイはよかった!』『あそこはこうしたほうがいいよ』とていねいにアドバイスをくれるし、全日本の選手と対戦することもあるんです。他の部活じゃできない体験をさせてもらっているのは、本当にうれしいですね」(1年・阿部哲朗くん)
マイナーだけど、やるとハマるカバディ。道具がなくてもできるので、早速やってみる?