身長を伸ばす方法10選!効果的な食べ物から睡眠、生活面のアドバイスも!

身長を伸ばすには、バランスのよい食事、十分な睡眠、適度な運動が重要。

今回は、日本を代表するアスリートをはじめ、高校の部活動でも栄養指導を行っている石川三知先生に、「身長を伸ばす方法10選」と「高校生が身長を伸ばすために意識したい5つのポイント」を教えてもらった。

さらに、全国の男子高校生108人に身長についての調査をした結果から、みんなの意見も一挙紹介!
 
※インタビューをもとに構成を行っており、効果を保証するものではなく、個人による見解です。

【今回教えてくれたのは…】

※今回身長を伸ばす方法を教えてくれたのは、全日本男子バレーボールチームなど、日本を代表するアスリートへの栄養指導歴を持つ石川三知先生

石川三知 先生

中央大学商学部兼任講師。八王子スポーツ整形外科栄養管理部門スタッフ。

現在はサッカーJ1浦和レッズ、山梨学院大学陸上部、東海大学付属大阪仰星高校ラグビー部の栄養サポートを担当。 過去にはフィギュアスケートの荒川静香選手&髙橋大輔選手や、全日本男子バレーボールチームなど、日本を代表するアスリートへの栄養指導歴を持つ。
 
主な著書に、『身長を伸ばす栄養とレシピ』(学研プラス)、『ジュニアアスリートのための栄養学講座』(ベースボール・マガジン社)など多数。あらゆる年代の人々に役立つ骨の情報を発信するサイト「コツコツ骨ラボ」でコラム執筆も行っている。
http://5252hone-lab.com/column/index05.html

目次

高校生の身長について調査!

 高校生が考える理想の身長は?

スタディサプリが実施した男子高校生へのアンケートで、「理想の身長」を聞いてみると、

・理想の身長(平均):177.0cm

身長を伸ばしたい理由としては、

・「今、169cmしかなくて周りの男子と比べて目線が少し低い。175cmは欲しい!」(高2・東京)

・「172cmあるけど、あと6cmは欲しい。178cmくらいないとファッションでカッコつけられないから」(高3・東京)

・「運動する時に、178cmくらいあると何かと有利だから、あと2cmは伸ばしたい」(高2・岩手)

・「自分は178cmで小さくはないけど、理想を言えば185cmは欲しい。海外でも小さいと思われないくらいになりたい」(高2・奈良)

など、洋服の着こなしやスポーツをするうえでの武器として…などの意見が目立った。

 ちなみに、「現在の身長」と「理想の身長」が一致していたのは108名中2人だけ(!)で、ほぼ全員が自分の身長には満足がいっていないというのが現状のよう。

全国の高校生の平均身長は?

男子高校生の理想の身長は177.0cmだが、実際みんなの身長はどれくらいなのだろうか。
厚生労働省の令和元年 国民健康・栄養調査によると、高校生の平均身長は、

男子16歳 168.9cm 女子16歳 158.0cm
男子17歳 171.5cm 女子17歳 158.4cm
男子18歳 171.1cm 女子18歳 156.0cm

※厚生労働省の令和元年 国民健康・栄養調査より


男子高校生の平均身長が約170cm、女子高校生の平均身長が約157cmとなっている。理想の身長は実際の身長より約7cmも高く、「もっと身長を伸ばしたい」と考えている男子高校生が多いようだ

中学1年生の時の身長から何センチ伸びた?

中学生でどれくらい身長が伸びたのか、高校生になってからでも身長が伸びるのか、気になるところ。「現在の身長」と「中学1年生の時の身長」を聞いてみると、

・現在の身長(平均):171.7cm

・中学1年生時点の身長(平均):156.2cm

と、平均で15.5cmも伸びていることが明らかに!

・「145cmから186cmになった」(高1・愛知)

と、3年間で41cmも大きくなったという脅威の成長を遂げた人も!人によって成長期が違うというから、中学3年間であまり身長が伸びなかった人は、高校で身長が伸びるかも?

※理想の身長からは「まだまだ足りない!」と思っている男子が多いみたい

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身長はいつ、どう伸びる?仕組みを解説

第一次成長期と第二次成長期がある

オリンピック日本代表選手に栄養指導を行っていて、たくさんの中学生、高校生のスポーツ選手の身体づくりをサポートしてきたスポーツ栄養アドバイザーの石川三知先生に、身長が伸びるしくみを教えてもらった!
「人間には、第一次成長期と第二次成長期があります。人間が生きていくなかで、激しく形が変わる時期で、とてもわかりやすい変化が骨の形。骨が伸びる、骨が太くなる、その変化に伴って身長が伸びます。

個人差が大きいのですが、一般的には3~4歳が第一次成長期。身長50cm程度で生まれた子どもが2倍くらいの身長になる時期にあたります。

第二次成長期は小学校の高学年から中学2年生くらいまでで、この時期は身体が大きくなるというよりは成熟していく変わり方になります。

第二次成長期後、6~8年で成長がとまるだろうといわれているので、18~22歳までは身長が伸びるチャンスがあります

縦と横の成長をくり返して身長が伸びる

成長曲線は個人差がとても大きくて、20歳を過ぎても身長が伸びる人はいるので、人によっては高校生でも身長を伸ばすことはできます。人間は、縦横縦横と交互に成長をくり返していくので、縦に成長して身長が伸びているときは肉が付きにくく、横に成長して肉が付いているときは身長が伸びにくくなります。

身長が伸びるということは骨が伸びるわけで、人間の形を変えるためには、ものすごくエネルギーが必要。ちょっと体重が増えたかな、という時期の後のほうが、身長を伸ばすためのエネルギーが蓄えられて、身長が伸びやすくなるのです。だから、カロリーコントロールをしすぎてやせている子は、身体の形を変えるためのエネルギーがないので、身長を伸ばすことが難しくなります。

身長を伸ばすためには、しっかりと食事をすることが最も大切。身長が伸びる時期は、食べても横には成長しないので太りにくくなります。無駄なものを食べていないのに肉が付いたな、と思うときは、成長期にとって必要な肉を付けている時期なので、そこで食事制限をしてしまうと、身長を伸ばす機会を自ら失わせてしまいますよ」(石川先生)
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身長を伸ばす方法10選

高校生になってからでも身長が伸びる可能性はありそう。

では、身長を伸ばすためにどうすればいいのだろう?高校生の身体づくりをサポートして、実際に高校生になってから身長を伸ばしている人をたくさんみてきたという石川先生に、身長を伸ばす方法を教えてもらった。

石川先生によると、最も大切なのが「食べること」。まずは身長の伸ばすための材料を身体の中に入れて、適度に骨に負荷をかけてから、しっかり眠ることで成長ホルモンを分泌させるのだそう。そのための10のポイントを聞いてみた。

1.朝食をしっかりとる

身長を伸ばしたいなら、朝食をしっかりと食べること! 身体をつくる材料がなければ、身長を伸ばすことはできません。成長期に朝食を抜くと、身長が伸びる機会はどんどん失われてしまいます。

朝起きたら、まず水を1杯飲んで、寝ている間に体内で使われていた消化液を流して、腸を動かします。腸が動いたら脳は起きるので、その状態で朝食を食べて体温を上げると、体内時計がスタートして身体が活動を始めます。

身長を伸ばすためには、体温を上げやすいタンパク質を摂るといいのですが、牛乳やヨーグルトは消化しやすくて体温が上がりにくいので、朝食には卵や納豆がおすすめです」

2.良く噛んで食べる

「食事の時は、ひと口につき、最低15回は噛むようにしてください。食べ物をしっかり噛み砕かないと、骨をつくるための材料が身体に吸収されにくくなります。さらに良く噛むことで唾液や胃液の分泌が活発になり、食べ物をスムーズに消化&吸収できるようになります。その結果、食事で摂取した栄養素を、効率良く身体の成長に使うことができ、身長が伸びやすくなるんです」

3.カルシウムはタンパク質と一緒に摂る

「骨の成長にはカルシウムさえ摂ればいいと思いがちですが、実はそうではありません。カルシウムは骨の“密度”を上げる栄養素なので、骨の成長をうながして身長を伸ばすには、タンパク質と一緒に摂取することが重要なんです。

また、カルシウムとタンパク質の吸収をよくするためには、ビタミンCやD、K、B群といったビタミン、そしてマグネシウムなどの栄養素も一緒に摂ることがポイント。納豆や魚の缶詰をおかずに追加したり、キウイやみかんといったフルーツを毎食のデザートに取り入れたりすると、さまざまな栄養素を効率良く摂ることができます。すりゴマやチーズをトッピングとして加えるのも、手軽でオススメですね。バナナやナッツ類、じゃがいもも、ビタミン群やマグネシウムを含んでいるので、身体の成長に効果的な食材といえます」

4.サプリメントを飲む。タイミングは食事の前後が〇

「日々の運動量や食事の環境によっては、『一度の食事では必要な栄養素が補えない』という場合もあります。その場合は、たくさんの栄養素を含む『マルチビタミン』『マルチミネラル』などのサプリメントで補うようにしましょう。通常の食事と合わせて飲むようにすると、食材から摂った栄養素と組み合わさって、より効率良く吸収できますよ」

5.お菓子&ホットスナックは注意して摂取する!

「清涼飲料水やお菓子、菓子パンに含まれている白砂糖は、ビタミンやミネラルといった成長に必要な栄養素を身体の中で消費してしまいます。また、揚げてから時間が経った揚げ物は油が酸化しているため、細胞を傷つけ、成長のさまたげになってしまうことも。甘い物や揚げ物は、みなさんも好きだと思いますが、どうしても食べたい時は『新しい油で揚げた、揚げたてのもの』や『黒砂糖やハチミツを使ったもの』を選ぶようにしてください」

6.立っている時間を増やす

骨は、縦方向の負荷を与えた後、しっかり睡眠をとって休ませることで成長します。 “縦方向の負荷”というと難しく聞こえますが、歩いたり、走ったり、ジャンプしたりすることでかかる自然な重力の負荷で十分。『電車の中では座らないようにする』『エスカレーターではなく階段を使う』などのルールを決めて、毎日の日課として取り入れられるといいですね。

授業中に座っているとき、背筋を伸ばすようにするだけでも効果はあります。座っているときに一番気をつけてほしいのは、両方の足の裏をしっかりと床に付けること。足を組んで座ると姿勢が悪くなるので、勉強中や食事中など、足の裏を床に付けることを意識すると、背筋は伸びますよ。

ストレッチやぶら下がることで身長が伸びると思っている人もいますが、これは筋肉が伸びるだけなので、骨の成長にはつながりません」

7.運動は縦方向に負荷をかけることを意識する

「骨が成長する期間は限られているので、『まだ身長が伸びている』という人は、ハードすぎる筋トレは避けて、縦方向の負荷を増やすことを意識してみてください。そうすることで、筋肉の成長に使っていたエネルギーを骨に使うことができます。

バーベルなどの器具を使ったウエイトトレーニングは、成長期の関節には強すぎる負荷がかかってしまい、骨の成長を止めてしまう可能性もあります。身長の成長が止まるまでは、ハードな筋トレは避けたほうがいいでしょう

8.質のよい睡眠をとる

※寝る子は育つ⁉とにかく寝ることが身長を伸ばす⁉

「人間の身体は寝ている間に最も成長ホルモンが分泌されるので、『寝る子は育つ』というのは間違いではないでしょう。骨を伸ばして身体の形を変えるという大作業は、重力から開放されて、身体が活動していない睡眠中でなければ活発に行うことはできません。つまり寝ている間しか骨は伸びないので、身長が伸びるチャンスが一番あるのは寝ているときです。

とはいえ、長時間眠ればいいというわけではなく、“質のよい睡眠”をとることが大切。睡眠中に分泌される成長ホルモンの約70%は、眠り始めて2~3時間で出てしまうといわれているので、その時間に深い眠りに入ることがポイントです。満腹状態で眠ったり、寝る前に脳を興奮させたりすると、質のよい睡眠をとることはできません」

9.食事は寝る3時間前までに済ませる!

人間は、眠っている間に身体のメンテナンスをしたり、成長させたりしています。ところが、寝る直前に何かを食べてしまうと、体内のエネルギーが食べ物の消化吸収に使われてしまい、身体のメンテナンスや成長をさまたげます。当然、睡眠中にやるべきことができなくなり、眠りの質が下がってしまうのです。効率良くエネルギーを使うには、寝る3時間前までに食事を済ませるといいですね。

部活や塾で夕食が遅くなる人は、『部活前に炭水化物を食べて、帰宅後にサラダやスープを食べる』というように、食事を2回に分けると消化しやすくなります。消化の負担が大きくない飲み物でお腹を満たしてもいいと思います。

朝起きたとき、お腹が空いていないという人は食べ過ぎです。睡眠の質がよくて、身体のメンテナンスや成長にエネルギーを使うことができれば、お腹が空いた状態で目が覚めるはず。朝食が食べられない人は、夜の食事の時間と量を見直してみましょう」

10.寝る前の30分間はスマホを見ない

「スマホの画面から出ている“ブルーライト”は、人間の脳を活動的にします。成長ホルモンが最も分泌するのは、眠り始めて2~3時間の間ですが、寝る直前までスマホを見ていると、脳が興奮状態になってしまって深い眠りに入ることができず、質のよい睡眠にならなくなってしまいます。寝る直前までスマホを見る習慣がある人は、『◯時以降はスマホを見ない』などのルールを決めましょう。

体内時計と実際の時間では1日15分くらいのズレがあるといわれているので、毎朝きちんと起きて体内時計をリセットさせると、夜は自然に眠くなって、スムーズに深い眠りに入ることができると思いますよ」
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 高校生が身長を伸ばす方法5選

高校生ならではの身長を伸ばす方法のポイントになるのが、しっかり目覚める、理想的な食事をとる、効果的な活動をする、良質な睡眠ことだ。質の高い毎日を過ごすことで、成長を促進して、身長が伸びることにつながる。

1.ながら〇〇をしない

「高校生が身長を伸ばすには『タイパ』重視をおすすめします。事柄を短時間で済ますタイパではなく、『同じ時間で、よりクオリティーの良い内容と結果を手に入れる』という意味のタイムパフォーマンスです。

そのポイントは『ながら〇〇』をしないこと。その時にしたいこと、すべきことにフォーカスをすると、自分の能力が集中して完成度や達成度が高くなって、不思議と、それに費やす時間が短くなったり、疲労度(勉強も運動もすべて)が低くなったりします。

私たちの身体は、運動や勉強の時には『交感神経』の働きが、食事や休息の時は『副交感神経』の働きが優位であることが適していて、どちらかが優位になると、もう一方の働きは低下します。つまり、運動しながら食べたり、スマホを見ながら食べたり、何かを同時に行いながら進めると、両方ともクオリティが低くなってしまい、効果は期待できません。

しっかり目覚める、食事をとる、活動する、良質な睡眠をとる、このくり返しが、質の高い毎日=きちんと成長する生活になり、身長が伸びるし、効率よく勉強や運動の習得ができるのです」

2.脳を起こしてから朝食を食べる

目覚めの1杯の水は、高校生が身長を伸ばすための重要な習慣です。朝起きたら、まずコップ1杯の水(白湯や麦茶など飲物なら何でも)を飲むと、腸だけでなく脳にも刺激がいって、脳を起こしてくれます。

尿は睡眠中に行われた代謝の副産物、便は昨日やそれ以前に身体作りに活用した食物の残りなので、それらを排泄すると、新しい1日が始まるのです。

朝食を食べると体温が上がり、血液の流れが良くなって、完全に身体を目覚めさせることができます。きちんと起きることが、身体に良いリズムをもたらし、成長につながるでしょう

3.朝食は炭水化物+たんぱく質が必須

朝食は必ず食べましょう。炭水化物とたんぱく質は必須です。ここに果物や野菜(スムージーでもOK)をプラスすると、理想的な朝食になります。朝食は朝のためだけの食事ではなく、一日のスイッチを入れる大切な役割を持っています。

さらに、昼食+補食(バナナやチーズなどの食べ物が望ましい)の活用がおすすめ。部活動や塾などが終わってからの栄養補給では、エネルギー不足で、その活動のクオリティーが下がってしまうかもしれません。放課後の時間の充実度が、身体の成長はもちろん、頭脳や感性にも大きなきっかけをもたらすことになりますよ」

4.満腹の状態で寝ない

「夕食は明日への準備です。睡眠中は、明日を元気に過ごすために必要な物質(抗ストレスホルモンなど)も作っているので、夕食をきちんと食べることも大切なポイントになります。ただし、満腹で寝ると、睡眠の質を下げてしまうので要注意。寝ているときは本来、身体を作る時間であるのに、満腹だと食べ物の消化に時間を使ってしまいます。これも『寝ながら消化吸収』のながら〇〇なので、両方ともクオリティーを下げてしまうのです。

眠りについてからの3時間程度は、成長ホルモンが多く分泌され、骨が伸びたり、学んだこと(記憶)の定着が進んだりするため、この時間に深い良質な睡眠状態であることが理想。夕食は、寝る3時間前までに済ませて、食べ過ぎないようにしましょう。

朝起きた時、お腹が空いていない、起きにくい、などの場合は、前夜の食事が多かった可能性があるので、食べる量を考える必要があります。朝食を抜くと、夕食に頼る大きな原因になり、悪循環ですよ」

5.立ちながら学ぶのはOK

「ながら〇〇でも、立ちながら学ぶことはおすすめ。骨を伸ばすには、骨への刺激が重要です。通学の電車やバスで座り、一日中ずっと座って授業を受けていると、座位時間が長くなり、骨への刺激が減って、血流も悪くなります。その対策として、立って動いても迷惑にならない場所であれば、考える・記憶する・音読するなどのタイミングで、立ちながら、を試してみてください」

高校生がやっている身長を伸ばすためのテクニック

次に、高校生のみんなは、身長を伸ばすためにどんなことをしているのか、紹介しよう!

食事に気をつける

※じゃがいもは、ビタミン群やマグネシウムを含んでいるので身長の成長に効果的!

やはり食べ物は大事だと考えて、食事に気を配っているという人も多く、さまざまな食べ物が挙げられた。

実際の声としては、

・「毎日、寝る前に豆乳を飲んでいる」(178cm・高2・奈良)

・「夕食にバナナやナッツ類を取り入れている」(170cm・高3・北海道)

・「牛乳を飲んで、じゃがいもを食べるようにしている」(186cm・高1・東京)

「牛乳」「豆乳」などの乳製品や、ミネラルを多く含む「バナナ」や「ナッツ」を積極的に取っているという声が一番多かった。「じゃがいも」は意外な気もするが、石川先生によると、バナナやナッツ類、じゃがいもも、ビタミン群やマグネシウムを含んでいて身体の成長に効果的な食材といえるので、みんなの食事は理にかなっていそう。

なかには、

・「最近は亜鉛のサプリメントを飲んでいる」(172cm・高1・東京)

と、特定の栄養素を意識的に摂取している人もいる。

 朝ストレッチをする

※寝る前にストレッチは効果的?

ストレッチなど毎日の簡単な運動を心がけているという人も少なくない。実際の声としては、

・「寝る前にストレッチをして身体をほぐすようにしている」(177cm・高1・京都)

・「寝て起きた後に背伸びをしたら背が伸びそう」(173cm・高2・岩手)

など、寝る前や起きた後に身体を伸ばすという地道な努力で身長アップをねらう人もいるようだ。

石川先生によると、ストレッチは筋肉が伸びるだけで骨の成長にはつながらないが、背筋を伸ばすことに効果があるので、ストレッチや背伸びで背筋を伸ばすとよさそう。

ジャンプして関節を伸ばす

※ジャンプやけんすいは身長を伸ばすのに効果的?

“ジャンプ”や、鉄棒・うんていに“ぶら下がる”など、「関節を伸ばすこと」が身長アップにつながると考えている人が多数!実際の声としては、

・「関節を柔らかくするためにジャンプしている」(173cm・高2・東京)

・「背伸びした状態でジャンプを続けていたら身長が伸びそう!」(178cm・高1・静岡)

・「けんすい用に買った“ぶら下がり健康器”が家にあるので、トレーニングをした後、ついでにぶら下がっている」(180cm・高1・佐賀)

・「鉄棒にぶら下がったら背が伸びそう」(163cm・高2・大阪)

などの意見が多かった。

石川先生によると、ストレッチと同様に、ぶら下がることも筋肉を伸ばすだけなので、ジャンプで「縦方向への負荷」をかけるほうがいいだろう。

実際、180cm超えの人からは、

・「バスケをやっているけど、自分の身長は電車で周りの人と比べても高いと思う」(186cm・高1・東京)

と、バスケットボールを推す声が続出! ただし、ジャンプするだけで身長が伸びるわけではないので、食事や睡眠など、自分の生活を見直してみよう。
 

※バスケが効果的と考える人が多いみたい

時間帯を意識して睡眠をとる

睡眠時間をたっぷりとっている人や、寝る時間帯を意識しているという人が多いようだ。

実際の声としては、

・「休日は10時間以上寝る!」(186cm・高1・東京)

・「成長ホルモンを出すために、午後10時~午前2時は絶対寝ている」(177cm・高1・東京)

と、睡眠の“ゴールデンタイム”とよばれる時間帯を意識して生活している人や、

・「とにかく寝ることで、10cmは伸ばした」(185cm・高2・三重)

なんて驚きの結果を感じている人も登場!
 

身長にまつわるQ&A

身長にまつわるギモンはいろいろあるけど、よく言われていることは迷信なのか、本当なのか、石川先生に聞いてみた。

身長は遺伝で決まるって本当?

身長は、遺伝の要素が大きく影響します。男女関係なく、父親や母親の身長が低いと、あまり身長が伸びないかもしれません。ただし、母親が小さい場合、第1子が小さかったら第2子は大きくなるケースもありますよ」

高校生になると身長は伸びない?

高校生でも身長は伸びます。人間の成長にはかなりの個人差があり、中学生で身長が止まってしまう人もいれば、大学生になってから身長が伸びる人もいます。第二次成長期が終わっても、6~8年間くらいは成長し続けているので、18~22歳まで身長が伸びるチャンスはありますよ」

牛乳を飲めば身長が伸びる?

牛乳には骨づくりのために必要な栄養素が入っているので、身長を伸ばすための材料になります。ただし、一緒に摂取するものが大事です。例えば、タンパク質はアミノ酸に分解されることで、身体をつくる材料になります。そのためにはビタミンB群やマグネシウムが必要。ビタミンやミネラルが多く含まれている野菜を一緒に食べることで、効果がアップするのです。ひたすら牛乳だけ飲み続けていても、他の環境が整っていなければ身長は伸びません。

野菜嫌い、果物嫌い、ジャンクフードが多い、お菓子ばかり食べている、といった食生活では、身長が伸びたとしても、もろい骨になる可能性が高くなります。丈夫でしっかりした骨ができれば、良い骨格筋も付きやすくなります。ケガをしたときに治りにくい身体にならないためにも、食生活は重要なのです」

ジャンプすると身長が伸びるって本当?

「人間の身体は、明日もそこそこ同じ状態で生きていくために、睡眠中に身体のメンテナンスを行います。ジャンプをすると、地面との衝撃が伝わり骨が刺激されるため、もっとしっかり骨を作っておかなければと身体が考えて骨の質をよくしようとします。その結果、骨が伸びて、身長も伸びるのです。

しかし、体内に骨をつくる材料がなければ、ジャンプすることでダメージを受けて、骨がもろくなって終わり。骨をつくるために必要な食事をして、質のよい睡眠がとれなければ、ジャンプするだけ逆効果になります」

身長が伸びるゴールデンタイムってある?

「一日に分泌される成長ホルモンの約70%は睡眠中に出るといわれています。さらに睡眠中の成長ホルモンの約70%は眠り始めて2~3時間に出るので、その時間は身長が伸びるゴールデンタイムです。

このゴールデンタイムは、いかに深い眠りに入るかが大事。満腹状態にしない、寝る前の30分間はブルーライトを見ない、部屋の電気は消す、LEDライトも浴びていないほうがいい。といった条件を整えなければ、ゴールデンタイムは無意味になってしまうので要注意」

筋トレしすぎると身長が伸びないって本当?

「まだ身長が低くて、これから伸びる可能性があるときに筋肉をつけすぎると、身長が伸びなくなる可能性はあります。でも、筋肉に刺激を与える程度の負荷なら、骨も筋肉も成長を促すので、必ずしも筋トレがNGというわけではありません。ハードな筋トレは避けて、ほどほどにおさえておくことが無難でしょう」

手や足が大きい人は身長が伸びるって本当?

「足よりも手のほうが身長との関係性は大きいといわれています。手が大きい人は身長が伸びるという説もありますよ」

声変わりが早い人は成長が早く止まってしまうの?

「声変わりは第二次成長期にあたります。個人差が大きいのですが、第二次成長期後、6~8年で成長が止まるといわれているので、声変わりが早い人は第二次成長期が早くきているので、成長が止まるのも人より早いかもしれません」
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“遺伝”以外の条件を整えれば、身長が伸びる可能性はある!

「個人差はありますが、人間が身長を伸ばせる限界は“遺伝”によって決められています。

しかし、『睡眠の質を上げる』『いろいろな栄養素を効率良く摂る』『日々、骨に適度な負荷をかける』ということを積み重ねていけば、自分の限界まで身長を伸ばすことはできるはずです。自分がもっているチャンスを、自分で閉じるようなことをしないでください。

人間の身体は食べたものでしかつくられません。毎朝、太陽を浴びてしっかり起きて、骨をつくるための栄養バランスがよい朝食をよく噛んで食べて、夜は環境を整えてぐっすり眠る。自分の能力を最大限に生かす状態を自分でつくることができるかどうかが大事なのです。それができれば、身長が伸びるだけでなく、丈夫な身体をつくり、勉強も運動でも成績アップするでしょう。毎日の生活をちょっと改善するだけで、さまざまな成長ができますよ」(石川先生)

身長は、ある日突然伸びるものではないからこそ、今から生活を見直したら、将来の身長がもっと伸びているかも? 石川先生のアドバイスやみんなのテクを参考に、これから身長アップに挑んでみては?

最後におさらい!
 

 専門家が教える!身長が伸びる方法まとめ

【食事編】

身長を伸ばすために最も重要なのは朝食!

カルシウムはタンパク質と一緒に摂ると効果アリ!

サプリメントを飲むタイミングは「食事の前後」!

身長を伸ばしたいなら、良く噛んで食べること!

お菓子&ホットスナックには要注意!


【睡眠編】

質のよい睡眠をとることが大事!

食事は寝る3時間前までに済ませる!

寝る前の30分間はスマホを見ない!


【運動編】

立っている時間を増やす!

座ったときは両足の裏を床につける!

筋トレの内容には要注意!
取材・文/やまだ みちこ 取材協力・監修/石川 三知 構成/スタサプ編集部  
2025年8月更新

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