ネクタイの結び方｜高校生向けの基本＆簡単かわいいアレンジ【10選】

ネクタイは制服に欠かせないアイテムだけど、「何となく結んでるだけ」という人も多いのでは？　特にネクタイデビューの新入生は、「どう結べばいいの？」「かわいく見せるには？」と迷うこともあるよね。

今回は、原宿にある制服ショップのスタッフさんに、簡単でかわいいネクタイの結び方や上手にキープするコツを教えてもらった。ちょっとした結び方のコツやアレンジを覚えるだけで、いつもの制服姿がぐっとおしゃれに！　校則の範囲でできる“ネクタイアレンジ”で、自分らしいかわいさを楽しもう。

ネクタイを結ぶ前に知っておきたい基本用語

ネクタイのパーツにはそれぞれ呼び名がある。名称を覚えておくと、結び方の解説がわかりやすくなるので、まずは基本用語をしっかりと押さえておこう。

ノット

「ノット（knot）」とは、結び目のこと。ネクタイの結び目も「ノット」と呼ばれ、結び方には「〇〇ノット」というふうに名前がつけられている。ノットの大きさはシャツの襟の大きさや体格を踏まえるとバランスが良く見えるよ。

ディンプル

「ディンプル（dimple）」とは、小さなくぼみのこと。ネクタイでは結び目の下にできる小さなくぼみのことを「ディンプル」と呼び、ディンプルを作ると立体感を出すことができる。ディンプルは装飾の一つであるため、弔事においては作らないことがマナー。

大剣（ブレイド／エプロン）

ネクタイの先端部分を剣先といい、剣先の太いほうを「大剣」とよぶ。ネクタイを着けたときに見せる側になる。

小剣（チップ／スモールチップ）

ネクタイの剣先の細いほうを「小剣」とよび、ネクタイを着けたときに大剣の後ろに隠す。大剣から少しずらして、チラリと見せるというアレンジ方法も。

ループ（小剣通し）

「ループ（loop）」とは輪のことで、ネクタイのループは大剣の後ろ側にある小剣を収める輪状の部位のこと。ネームタグがその役目となることもある。

初心者でも簡単！　基本の結び方

一番ベーシックでまず覚えておきたいネクタイの結び方が「プレーンノット」。初めての人でも結びやすく、制服ではもちろん、式典や冠婚葬祭などでも使われる結び方だよ。「プレーンノット」の結び方をしっかりマスターしておくと朝の支度時間も短縮できるし、ほかの結び方もわかりやすくなる。シングルノット、フォアインハンドノットとよばれることもある。

次から結び方をイラストつきで詳しく紹介していくよ！　結び方のイラストを鏡に映った状態として、同じ状態で結んでいくとやりやすいので試してみて。

プレーンノット（難易度：★☆☆）

結び方の手順を、1つずつさらに詳しく解説していくよ。一緒にやってみよう。キレイに仕上げるポイントもお忘れなく！

おしゃれに差をつけたい！　おすすめのネクタイの結び方３選

「プレーンノット」をマスターしたら、覚えておくとおしゃれに差をつける「ダブルノット」「セミウィンザーノット」「ウィンザーノット」3種の結び方もマスターしよう。

結び方の工程が少し増えるけれど、「プレーンノット」に比べて結び目が大きくなり、少し違う印象のネクタイの結び方をしたいときやネクタイの長さを調整したいときなどにぴったり。この3種はフォーマルの場でも使えるといわれている。

ダブルノット（難易度：★☆☆）

二重に巻くことでプレーンノットよりも結び目にボリュームを出すことができる「ダブルノット」。厚手のネクタイだと少し難しいと感じることもあり、薄手や細身のネクタイに向いている。ネクタイが少し長いと感じる人にもおすすめの結び方。

セミウィンザーノット（難易度：★☆☆）

正三角形に近い結び目が特徴の「セミウィンザーノット」。プレーンノットに比べると結び目の横幅があるけれど、ほどよい大きさで上品な雰囲気のアクセントに。仕上がりがキレイに整いやすいので、ぜひ覚えておきたい結び方のひとつ。ハーフウィンザーノットと呼ばれることもある。

ウィンザーノット（難易度：★☆☆）

左右対称の大きめな三角形が特徴の「ウィンザーノット」。しっかりとしたボリュームのあるクラシカルな雰囲気の結び目で、フォーマルなシーンに適しているといわれている。ほかの結び方に比べて大分大きな結び目となるため大柄な人向き。小柄な人がする場合は、ネクタイ以外の部分にも重心がくるようなアクセントを持ってくるとバランスがとれるかも。

遊び心いっぱい！　カジュアルな場で使えるネクタイのアレンジ4選

結び目が小さくてかわいい印象の「スモールノット」、「プレーンノット」をベースにちょっぴりアレンジを利かせた「アシンメトリーディンプル」の2種を紹介。結び方を少し変えるだけで違った雰囲気に見せることができる、カジュアルな結び方だよ。

スモールノット（難易度：★☆☆）

「スモールノット」はその名のとおり、小さな結び目が特徴の結び方。実は「プレーンノット」よりも工程が少ないので、一番簡単にできる結び方かも！　ただ、結び目が小さいので、全体のバランスを考えると大柄な人や細身のネクタイは避けたい結び方に。巻く工程が少ないのでネクタイの長さが短いときにも使える。正式な式典などには向かないカジュアルな結び方になるので、使うタイミングは考えよう。

アシンメトリーディンプル（難易度：★★☆）

アシンメトリーとは左右非対称であること。「アシンメトリーディンプル」は、結び方は「プレーンノット」で、結び目の下に非対称のディンプルを作るだけの簡単なアレンジ！

ネクタイの結び方に慣れてきたら、少し凝った結び方にも挑戦してみたくなるよね。パーティーなどで用いられる華やかな「エルドリッジノット」や、遊び心を見せる「クロスノット」は、文化祭などでそろえてみたらイベントらしい雰囲気に！　正式な式典などには向かないカジュアルな結び方になるので、使うタイミングは考えよう。

クロスノット（難易度：★★★）

結び目に入った斜めのラインがおしゃれな「クロスノット」。ラインを見せるために、変則的にネクタイを結んでいくので、色数が少なく柄のないシンプルなネクタイで結ぶのがおすすめ。

エルドリッジノット（難易度：★★★）

見た目のインパクト大の「エルドリッジノット」。編み込むように結んでいく工程は少し複雑なので難易度は高いけれど、おしゃれにアレンジしたいときにぴったりの結び方。結び目が大きくなるので、全体のバランスを見て取り入れよう。

JK必見！かわいい＆韓国っぽアレンジ２選

こなれ感があってかわいい「韓国風結び」「ゆるめアレンジ」。どんなふうに結んでいるか知りたい女子高生も多いのでは？　遊び心いっぱいの結び方なので、校則の範囲で挑戦してみてね！

ゆるめアレンジ（難易度：★☆☆）

制服でゆるコーデをするときなどは、ネクタイもゆるめの結び方をするとバランスが良くなるよね。シャツの開き具合に合わせて、ボタンの上あたりに結び目を作るとキレイに見えるよ。シャツが開きすぎていたり、シャツとネクタイが離れすぎていたりするとルーズに見えてしまうことがあるので注意。

韓国風結び（難易度：★★★）

K-popアイドルのようなスタイルを完成させる「韓国風結び」。短めの大剣がポイントで、長い小剣はベストやカーディガンを利用して隠している。赤や黒などの単色ネクタイ、タイトめなシルエット、ライン入り、Vネックのニットを合わせると、より雰囲気を出すことができる。

ネクタイを長持ちさせるお手入れ方法は？

制服スタイルのアクセントになるネクタイだからこそ、お気に入りのネクタイは大切に使いたいもの。毎日ちゃんとケアすることによって長く使えることにつながっていくよ。汚れがついたときの対処法も知っておけば、早めにケアすることができるので汚れを残さずにキレイを保つことができるかも。

毎回、使ったネクタイはハンガーにかけて休ませよう

使ったネクタイは、型崩れを防ぐためにも、毎日まっすぐにしてハンガーにかけよう。少し手間に思うかもしれないけれど、毎日行うことが長持ちをさせるコツになるよ。かけやすい仕様になっているネクタイ専用のハンガーもあるので使ってみるのもひとつの方法かも。

また、同じネクタイを毎日使い続けるよりも、2本以上を用意してネクタイにも休みの日を設けるとより長持ちするといわれているよ。ブラッシングは生地を傷めてしまうこともあるので、ネクタイに関しては特にはしなくてもOK。

汚れたときは布で叩く！　洗濯機は基本NG

基本的にネクタイは水洗いなどのホームクリーニングを推奨していないメーカーが多い。洗濯機にそのまま放り込んでしまうと型崩れしてしまうことあるので気をつけよう。

ちょっとした汚れがついてしまったときは、いらない乾いた布などで汚れの部分を叩いて落とそう。水性の汚れであれば汚れの部分に水をつけてから叩くと落ちやすくなる。油性ペンや口紅などの油汚れにはクレンジングを使うという方法も。ネクタイの素材によっては生地を痛めてしまったり染みがついてしまったりすることもあるので、目立たない場所で試してから行うと安心だよ。

ヨレてしまったときはアイロンのスチームをあてる

しばらくネクタイを使っていて、「ヨレてしまったな」と感じるときは、アイロンなどのスチーム（蒸気）をあてて、風通しの良いところに干しておくと、ある程度のヨレは伸ばすことができる。ワイシャツなどのようにアイロンを直接かけてしまうとテカリの原因になってしまうので、絶対にやめておこう。

自分で落とせない汚れはクリーニングへ！

直接肌に触れているわけではないので、頻繁にクリーニングに出す必要はないけれど、自分で対処できない汚れがついてしまったときや、型崩れが目立つときなどはクリーニングを利用しよう。衣替えのタイミングなどで、ブレザーやスカート、スラックスと一緒に出すと、良い状態をキープしやすい。

ネクタイをもっとおしゃれに見せたい！　こんなときはどうすればいいQ&A

ネクタイをもっとおしゃれにかわいく見せるポイントも知りたいよね！　少し気をつけるだけでも雰囲気が変わってくるので、自分なりのポイントをみつけて実践してみてね。

Q：結び目をキレイに見せるコツはある？

Q：ちょうど良いネクタイの長さ知りたい！

Q：「プレーンノット」の仕上がりで、いつも大剣が足りなくなっちゃう！

Q：何色やどんな柄を選んだらいい？

Q：朝時間がない！　時短のためにもずっと輪っかのままにしておくのはあり？

Q：入学式や卒業式などにおすすめの結び方はある？

まとめ

簡単なものからちょっと難しめのものまで、さまざまな結び方のあるネクタイ。フォーマルなタイミングや遊びの時間など、その時々の場面で使い分けることによって個性やかわいさを見せることができるね。高校生ならではのネクタイを使ったおしゃれをたくさん楽しもう！

この記事を読んだキミにおすすめ

おしゃれに興味のあるキミは、ファッションやビューティに関する職業にも関心があるのでは？　気になった分野があったら、ぜひ詳しく見てみてね。

◆ファッションデザイナー
大きくはオートクチュールデザイナーと企業内デザイナーとに分かれる。常に時代の先を読む感性が要求される。
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◆美容師
一人ひとりのお客さまの個性や注文に合うヘアスタイルに仕上げる仕事。美容室などのサロンで活躍するほか、ファッションショーや雑誌の撮影に携わる美容師も。
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◆メイクアップアーティスト
テレビや映画、雑誌、CMにおいてモデルや俳優などのメイクを手がける。ブライダルや医療メイク、映画の特殊メイクほか専門分野での活動もある。
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◆ネイリスト
ネイルアートはもちろん、爪のお手入れやハンドケアなどのスキルを駆使し、指先全体を美しく整えるプロフェッショナル。
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取材・文/伊藤延枝　イラスト/らびまる　デザイン/瀬戸冬実　監修・取材協力/堀小百合（菅公学生服株式会社　カンコーセレクトスクエア事業部）　構成/寺崎彩乃