将来の夢バナ★「グローバル職業を思い描く女子」編

みんなは将来について、友達と本音で語り合うことはある?

 

普段は将来のことを口にしない友達。でも、心の中ではどんな未来を思い描いているのだろう。

 

そこで、別々の学校に通っている高校生3人を集めて「夢バナ」についてのトーク会を開催した。「10年後の自分」をイメージしてコラージュを作成してから、将来の夢や進路選択での迷いなどについて、じっくり語り合ってもらった。

 

第1回目は、「グローバルな職業を意識している」女子3人のグループ。「英語を使って国際社会で活躍したい」という似た志向を持っていても、そこに至ったきっかけや考え方、夢への取り組み方は人それぞれだった。

 
 

■ハルカさん(高1/テニスが趣味)※名前は仮名(以下同)
~今は受験勉強の突破が最大の目標~

 

○10年後のイメージ

 

コラージュは、仕事とプライベートをイメージして作りました。将来、薬剤師や英語の通訳者になりたいと思っています。趣味でテニスもやりたい。結婚もしたいけど、社会に出て何年か仕事してからがいいかな。子どもができたら育児に専念したいです。

 

将来の夢バナ★「グローバル職業を思い描く女子」編

 
 

○将来の夢について

なぜ薬剤師かというと、高齢化が進んで需要が高いのと、薬屋さんに行って対応してもらった時、カッコいいなと思ったので。通訳は、英語が好きなのと、いろいろな国や文化の考えを身近で感じたいからです。

 
 

○いま具体的にやっていること

 

この生活に近づくために今やっていることは、受験勉強ですね。とりあえず大学に行かないと、将来の夢は実現しないので。

 
 

○大学について

 

今、目標としている大学がありますが、決めた基準は「偏差値」です。高校受験で第一志望に落ちてしまい、大学で挽回したいという気持ちがあります。今は受験勉強が第一。受験に必要ない科目は「やらされ感」があるかも…。本当は受験に必要な勉強に集中したいです。

 
 
 

■マユさん(高1/国際教育に力を入れる学校の英語コース)
~好きな「英語」と「保育」をミックスした仕事を目指す~

 

○10年後のイメージ

 

私は「海外の子どもと日本の子どもの架け橋」ということで、インターナショナル保育園で保育士をしているところをコラージュにしました。プライベートでは、海外に行ったり、教育についてたくさん学んでいるだろうな、と想像します。

 

将来の夢バナ★「グローバル職業を思い描く女子」編

 
 

○将来の夢について

 

叔母が保育士だったので、保育の仕事はずっと身近に感じていました。また、母親の英語好きの影響を受けて、「保育」と「英語」という好きなこと2つをくっつけて、「インターナショナル保育園の保育士になりたい!」と思うようになりました。日本の子ども達に、英語の絵本をわかりやすく訳してみたいです。

 
 

○いま具体的にやっていること

 

将来のために、夏休みに叔母が働いている保育園で手伝いをしたり、学校の休み時間にネイティブの先生と英語で話したりして勉強しています。来週は海外研修に行きます。

 
 

○大学について

 

高校を卒業したら大学に行きたいです。学部は決まっていますが、大学名はまだ…。とりあえず今は国際系の実績がある学校に入ったので、まずはそこでしっかり勉強します。

 
 
 

■ミナミさん(高2/高校生になって1年間の留学経験あり)
~大企業で稼いでから、国連で世界平和のために働くのが夢~

 

○10年後について

 

まず想像するのは、お金をたくさん稼いでいること。そのお金で、海外旅行、洋服、高級マンション暮らし…など自分のやりたいことができている姿を想像します。そんな生活のために大企業で働くのが、とりあえず30~40歳までの目標。その後は、国連で世界の平和のために働きたいです。

 

将来の夢バナ★「グローバル職業を思い描く女子」編

 
 

○将来の夢について

 

本当にやりたいのは国連の仕事です。幅広い国の人に会って、それぞれの考え方や国の歴史、政治など、いろんなことを知りたいので、いろいろな人が集まるところは国連かな、と。でも、すぐに就くのは難しいから、まずは土日もちゃんと休める大企業で働きながら勉強した後に、国連職員になりたいです。

 
 

○夢を描いたきっかけ

 

高校で1年間留学した時に、海外の人とたくさん知り合ったことがきっかけです。海外の人はみんな自分の考えがはっきりしていて、刺激を受けました。将来はこういう人たちと一緒にいたいな、と思いました。

 
 

○いま具体的にやっていること

 

大企業に行くには学歴が必要なので、大学は上のレベルを目指しています。留学して会話はできるようになったので、英語はもういいかな。他の言語や国際情勢を勉強したくて、今は世界史を頑張っています。

 
 

中学の時は、「得意科目が自分の好きなこと」だと思っていたので、英語関係の仕事を考えていました。でも高校に入って、他の教科を深く勉強したらすごく面白くて、その逆に得意だった英語の勉強は、留学後に面白くなくなりました。「得意科目」だけが「好きなこと」「やりたいこと」になるわけじゃないんですね。

 
 
 

 

今は受験勉強に集中しているハルカさん、勉強以外の活動にも力を入れるマユさん、将来の仕事をイメージして幅広く学ぶミナミさん。英語を使った仕事を目指す3人だが、思い描く将来やそこへの近づき方はそれぞれだった。

 
 

最後に、お互いの話を聞いてそれぞれどんな感想を持ったか、聞いてみた。

 

ハルカさん:大学は「偏差値」を基準に決めようと思っていましたが、みんなの話を聞いて、もっと自分のやりたいことを明確にして選んだ方がいいかもしれないと感じました。

 

マユさん:ただ「英語が好き」だったけど、ミナミさんのような、社会に目を向けて勉強する姿勢が刺激になりました。社会に出てどうしたいか、突き詰めて考えてみたいと思います。

 

ミナミさん:私も周りの友達も、結婚や子どもは望んでいなくて、「そうすると日本が心配だな~」と思っていたんです。でも今日は、ハルカさんのように子どもを持ちたい人もいたので、私は安心して働こうかな(笑)。

 
 

考え方や進み方に正解というものはない。みんなも、まずは自分なりに、将来についてじっくり考えてみてはどうだろう。

 
 

第2回の「将来の夢がある人&まだない人」編はコチラ
第3回の「学校はどう選ぶ? 大学への進学希望者」編はコチラ