カラオケも!ライブも!「おひとりさま」好き高校生の実態

この数年、テレビドラマ化されるなど何かと話題の“おひとりさま”。少し前なら女性には敬遠されがちだった“ひとり旅”や“ひとり焼肉”なども、自分の時間や生活を楽しむことができるスタイルとして、今やすっかり市民権を得ている。

 

では、高校生ではどうなのだろうか。リクナビ進学は2013年1月、高校生のおひとりさま行動の実態とその背景にある友人関係について、高校生200人にアンケートを行った。

 

アンケート結果によると、「1人で行動するのが好き」という高校生は84.1%で、多くが“おひとりさま行動”に好印象をもっていた。「1人で飲食店でごはんを食べたことがある」という高校生は53.4%と、実際に行動にもあらわれている。

 

また、具体的に1人で行ったことのある場所を尋ねると、最も多かったのは「ファストフード店」(18.3%)。次に「カラオケ」「映画館」(共に15.9%)、「スーパー」(9.6%)、「ファミレス」「本屋」(共に8.7%)が続いた。

 

トップの「ファストフード店」は高校生らしい結果だが、大勢で楽しむイメージの「カラオケ」が2位という点は目を引く。「ライブ・イベント」(6.3%)や「旅行」(6.3%)の回答も少なくなく、高校生のおひとりさま行動の拡大ぶりがうかがえる。

 

おひとりさま行動の背景にある、友人関係もみてみよう。「親友と呼べる友達はいる」は82.7%で、ほとんどの高校生には親友がいた。おひとりさま行動を好むのは、一緒に行動する友達がいないからではなく、友だちはいるがあえてひとりを好むということのようだ。

 

一方で、多様な友人関係もうかがえる。

「学校の時だけ一緒にいる学校友達がいる」は88.9%、
「ネット上でしか話さないネット友達がいる」は46.6%、
「趣味の時だけしか会わない趣味友達がいる」は32.7%、
「テストの時だけ連絡を取るテスト友達がいる」は10.1%。

場やイベントによって異なる友人関係をもつ高校生が少なくない。おひとりさま行動も、こうしたケースによって使い分ける行動パターンのひとつなのだろうか。

 

「1人で行動するとき寂しい気分になるか」については、「はい」が39.4%、「いいえ」が60.6%。それぞれの理由には次のようなコメントがあがった。

 

■寂しい理由

「何かおもしろいことがあったときに話せないと寂しい」(17歳・女子)
「1人でいてもつまらないから」(17歳・男子)
「感動を共有できない」(17歳・女子)
「やっぱり親友といるのが一番であり、それに比べるとつまらない」(15歳・男子)

 

■寂しくない理由

「1人のほうが気を遣わなくていいから気楽」(18歳・男子)
「自分でマイペースに行動できるから」(16歳・女子)
「考えごとをしたりするので、さびしい気分にはならない」(17歳・男子)
「1人の時間も大切だと思うし、1人だと作業に集中できるから」(17歳・女子)

 

寂しいという高校生には、おもしろい出来事や感動を他人と共感したいという気持ちが垣間見える。一方、寂しくないという高校生は、「常にひとりがいい」というより、「考え事や作業に集中したい時はひとりがいい」と思っているようだ。仲間と楽しむ時間と、自分のペースで気楽に行動する時間とを使い分ける高校生の姿が浮かび上がった。