新聞を開けば世界が広がる! 高校生が新聞を読むメリットとは
「新聞を読むことの大切さ」は、なんとなくわかっているものの、「ニュースはスマホやテレビで見るほうが楽」「なんだか堅苦しくて読みづらそう」と思っている人も多いのでは?
そこで、教育における新聞の活用が広がるよう活動している日本新聞協会NIEのコーディネーターの吉成勝好さんと、朝日新聞東京本社NIE事務局長であり、日本新聞協会NIE専門部会長の濱吉正純さんに、高校生が新聞を読むメリットや、忙しい毎日の中で楽しみながら新聞が読めるコツなどをお聞きした。
新聞を読むと、成績アップにつながる!?
そもそも高校生にとって新聞を読むことでどんなメリットがあるのだろう。
「テストの問題文は基本的に、日本語で書かれていることが多いですよね。読むスピードが早くなって、読解力も上がればおのずと問題を解くスピードも速くなり成績アップにつながります。
その他、コミュニケーション能力も身につきます。記事には記者それぞれ主張があり、その主張に向け、情報を集めてまとめています。記者が何を伝えたいのかを考えながら読むことは、コミュニケーション能力を向上させることに役立ちます」(吉成さん)
新聞を読むことが学力の差になっていることは、すでにデータとして出ているという。
まずは自分の興味のあることから読んでみる
それでは、日ごろから新聞を読むことに慣れていない人におすすめの読み方はあるのだろうか。
「まずはスポーツ面など、自分の興味のある部分から読んでみるのがおすすめです。試合結果はもちろん、選手の裏話などを知ると、スポーツ観戦がもっとおもしろくなると思います。そのほか、1、2分ほどで読める小さなコラムでも書き手の想いが詰まっているので、登場する人物や情景を思い浮かべながら読むと小説を読んでいるかのように楽しく読めるはずです。」(濱吉さん)
新聞を開けば世界が広がる!
また、毎日ゆっくり新聞を読む時間がないという人への読み方のアドバイスも伺った。
「新聞がスマホと違って良いところは、開いた時にたくさんの記事が一度に目に入ることです。一面の見出しを見るだけでも世の中の出来事をある程度、つかむことができます。
また、文字の大きさでも、そのニュースが世の中ではどのように扱われているかを感じることができます。見出しで気になった記事だけ読む、というのも良いでしょう。毎日読む習慣がつけば、自分にとって必要な記事を選ぶ力もついてくるのでどんどん楽しくなっていきますよ。」(濱吉さん)
新聞を開くと一度にたくさんの記事が目に入るので、好きな記事を探していると他の部分も自然と目に入り、どんどん自分の知らない世界へと引き込まれていく魅力が新聞にはあるという。新聞を開けば世界が広がるのだ。
新聞はさまざまなかたちで発行されている
新聞というとなんだか堅苦しいイメージを持ってしまう人もいるだろうが、今では新聞はさまざまなかたちで発行されていたり、おもしろい企画がたくさん用意されている。特に、各新聞社が中高生を対象に出している新聞は、雑誌のような感覚で読みやすいので、慣れていない人にはおすすめだ。
日本新聞協会が企画しているものには、家族や友だちといっしょに記事を読み、感想・意見などを書いて記事とともに応募するコンクール「いっしょに読もう!新聞コンクール」、心が温かくなったり、幸せな気持ちになったりした新聞記事とその理由を集めた「HAPPY NEWS」キャンペーンなどがある。
また同協会では、「ハッピースクラップ帳」という新聞記事などを貼る台紙や装飾用のシールを含むキットも作って希望者に送っている。政治や経済など難しい内容が苦手という人は、こうしたものから手に取ってみるのもおもしろいかもしれない。
スマホで読めるニュース以外にも、まずはそういった読みやすい新聞や、おもしろいコラム、見出しで気になった記事から新聞を読んでみてはいかがだろうか。
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