明治大学付属中野高校にあるカッコイイ射撃部に潜入!
ライフルやピストルで離れた的をねらい撃つスポーツ「射撃」。馴染みがないスポーツのようだけど、実はオリンピック競技にもなっているメジャーなもの。
そんな射撃を部活としてやっているのが、明治大学付属中野高校だ。射撃部がある高校は全国にいくつかあるけど、その中でも創部56年という日本一長い歴史を持つ中野高校は、関東大会や全国大会に出場するほどの強豪だという。
そこでさっそく、練習風景を見に行ってみることに!
「バンバン!」と銃の音がするかと思いきや…練習場に響くのは「ピッピッ」という電子音のみ。中をのぞいてみると、真剣な表情で銃をかまえる部員の姿が…。
みんな的に向かって引き金を引いているようだけど、弾も音も出ていない…。
これって一体、どういうこと? 3年生で射撃部キャプテンの岡野光佑くんに聞いた。
「競技用の射撃は、使う銃の種類によって3部門に分かれているんですよ。今、僕たちが使っているのは、『ビームライフル』と『ビームピストル』という電子光線で的をねらうものなので、大きな音が出ないんです。大きい音と実弾が出るのは『エアライフル』という種類で、これは資格を取得した人しか使えません」
画像:1.ビームピストル、2.ビームライフル、3.エアライフル
射撃の大会では、「エアライフル」の場合は1時間15分の間に60発、「ビームライフル」は45分で60発、「ビームピストル」は45分で40発を撃ち、合計点を競うのだそう。ねらう的は10m先にあり、サイズはなんと直径5cmしかない!
高校生でも、練習すればこんな小さな的に弾が当たるようになるものなの!?
「入部した当初は全く当たりませんでした(笑) 。でも、先輩に正しいフォームを教わりながら毎日練習を続けるうちに、銃の角度や撃つときの姿勢、視線、足の開き方など、すべてが『これだ!』と思うフォームがわかるようになって…。それからは、的の中心に当たる確率がかなり上がりました。でも、やっぱり連続して中心部分に弾を当てるのはなかなか難しくて、3年生になった今でも苦戦しています」(3年生・佐藤翔梧くん)
射撃は、ちょっとした腕の角度の違いなどで、大きく弾が外れてしまう繊細なスポーツなんだとか。
顧問の佐々木孝彦先生によると、
「高得点が出せたときの構えを忘れないように、体の向きや足の開き具合など数ミリ単位でノートにメモする子もいます」
とのこと。
さらに、試合直前には、
「お腹の膨らみで構える姿勢が変わらないように、食事をとらない生徒もいる」というからすごい!
「『ねらったとおりの場所に撃てた!』という爽快感は、他の部活では味わえないと思います! この感覚をもう一度味わいたくてどんどんハマってしまうんですよね。高得点が出るたびに『次はもっと…!』と向上心がわいてきます」(1年生・藤井郁士くん)
「銃は重さが5kgもあるので、構えるだけでもけっこう大変なのですが、体力だけでなく、心も安定していないと弾がブレてしまうんです。射撃を続けていると、自分自身が肉体的にも精神的にも強くなっていっていることを実感できるので、すごくうれしいんですよね。この競技の対戦相手は “自分” だと思います!」(岡野くん)
ミリ単位の世界で競い合う、射撃。日々、的に向かい続ける部員のみんなからは、射撃への熱い想いが伝わってきた。
射撃は、全国各地で頻繁に大会が開かれるようなので、興味がある人は一度、見に行ってみては?