【実録②】女子高生が一週間、スマホを持たずに生活してみた
スマホを1日4時間使っていた高校1年生のヒロナが、7日間の“断スマホ”に挑戦。
前編ではヒロナの断スマホ前のヘビーな利用状況やそれによる弊害を紹介した。
後編となる今回は、断スマホの7日間の体験談をレポートする。
断スマホの期間中につけてもらった日記を追ってみよう。
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■6月17日(月)
朝、電車が止まって、途中の駅で待ち合わせしていた友だちと連絡がとれずに困った。帰宅後はやることが半減。音楽を聞いたり、テレビを見たり、宿題をして過ごした。いつもより30分早く寝た。
■6月18日(火)
母親の帰宅が遅いとの連絡が入り、夕飯(パスタ)を作って妹と食べた。普段はあまり料理しないが、やることがなかったので。
■6月19日(水)
翌日が化学の実験レポート提出締め切り。実験結果を記録担当が班のみんなのスマホに送ってくれているはずだが、見られないためレポートができず焦る。(翌朝、学校で対応)
■6月20日(木)
放課後、友だちと会う約束をしていて、雨で部活(ソフトテニス部)が中止になって予定が変わったのに連絡できず。スマホがないとやっぱり不便と感じた。
■6月21日(金)
今週は数学が難しい単元に入り、宿題も時間がかかるが、1時間ぐらいかかけてじっくり取り組んだ。
■6月22日(土)
通学時1人だったので、いつもならスマホをするところ、数学の小テストや英単語テストのための勉強がはかどった。
■6月23日(日)
部活からの帰り道、親や友だちと連絡をとるために久しぶりに公衆電話を使った。意外とそれで約束ができて驚いた。
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人との待ち合わせや、勉強の情報共有などは、やはりスマホがないと苦労するようだ。部活動の緊急連絡網など、日常生活のなかにスマホを使った体制が多く、このほかにもさまざまな不便が生じることが考えられる。
しかし、「意外とスマホがなくてもやっていけると思った」とヒロナ。1日に数百件も行き交うLINEの輪に加われないことに対する不安は、意外と小さかったようだ。
「多少は不安はありましたが、次の日学校で話せばいいかなぁと。それよりも、普段LINEの返信しなくちゃと追われているのが大変だったので、使えないのは逆に気楽でしたね」
また、スマホに費やしていた時間を有効活用できたことに、ヒロナは大きなメリットを感じている。断スマホで時間をもてあまし、週の前半は早く寝ていたが、後半は勉強のために時間を使ったのだ。
「いつもは『30分勉強して30分スマホ』と集中できない状態でしたが、断スマホ中はフツーに1~2時間勉強を続けることができました。ちょうど数学が難しい単元に入り、音を上げる友だちが多かったのですが、私はしっかり復習したので得意分野にすることができました。数学は苦手意識が強かったのですが、勉強すればできるんだと感じられたのが大きな収穫です」
今後のスマホ利用については、自らある決意をした。
「今回やっぱり不便もあったので、スマホをなくすことはできませんが、これまでどれだけ無駄に使い過ぎていたかを実感。最終日にお母さんと話し、今後はだらだらと使い続けることがないよう、スマホは部屋に持ち込まずリビングだけで使うことにしました」
こうして気持ちを新たにし、7日ぶりにスマホを手にしたヒロナ。なんとロック解除の暗証番号を忘れてしまい、データを初期化するハメに…。皆さんも断スマホを行う際は注意しよう!