伝統ある京町家で実習やゼミ!龍谷大学が新キャンパスオープン

京都府の龍谷大学が、2013年4月、伝統ある京町家を改装したキャンパスをオープンする。

 

新たに「龍谷大学深草町家キャンパス」となるのは、江戸末期の1861年に建てられた、もともと呉服店だった京町家。厨子(つし)二階と呼ばれる独特の中二階のつくり、道路の部分にまで突き出している通り庇(ひさし)、木枠の窓、木戸などが歴史を感じさせる味わい深い建物だ。

 

町家とは、古いものは江戸時代中頃から続く、商店と家が一体となった建物のこと。特に京都の町家は独特の美しさから「京町家」と呼ばれ、親しまれてきた。京都市街にはこのような京町家がまだまだ残っているが、実はほとんどが現在の建築基準法に照らすと不適格となってしまうため、減少が続いている。

 

京都市は、京町家のある町並みを保存するため、2012年4月、建築基準法の適用除外を認める条例を制定。深草町家キャンパスがその適用第一号となった。

 

安全性に配慮した改装は加えるが、外観はもちろんのこと、内部も京町家ならではの雰囲気はそのまま。町家のお座敷がフィールドワーク系科目の実習や、茶道・華道の実技科目、ゼミなどの教室となる。

 

深草町家キャンパスは、そのほかに、学生・教員と地域住民との連携拠点としても活用される予定。例えば、まちあるきやお祭りなどのイベントの企画を話し合ったり、地域の将来や課題について車座ミーティングを開いたり、留学生が自分たちの国の歴史・文化を地域住民に紹介したりといった交流の場にもなるという。

 

京都ならではの庶民の伝統を肌で感じながら学べるキャンパス。大学に通う楽しみが増えそうだ。

 

●リクナビ進学「オープンキャンパスに行こう!」コーナー