進路のヒントに潜入!横浜DeNAベイスターズで働く大人にインタビュー~チケット戦略編

「将来、自分はどんな業界で働くのかな?」
「好きを仕事にできる?」
「そのための進路って…?」etc.
ちょっと先の未来のことなんて、まだまだ解像度が低くてぼんやりしている人、きっと多いよね。
そもそもみんなが知っているような有名企業だって、どんな仕事があるのかちんぷんかんぷん…。
 
そこで今回は、きっと一度は名前を聞いたことがあるプロ野球球団&その球団を手掛ける会社\横浜DeNAベイスターズ/に潜入!いろんなお仕事について教えてもらってきたよ!
 
会社のなかにはバラエティに富んだ仕事があり、そこで楽しく働く人たちの経歴や進路のみつけ方もさまざま。自分と重ね合わせてみると、未来が少しずつ視界良好になりそうだね。さっそく、耳を傾けてみよう!

お話を聞いたのは…
興行事業本部
チケット部チケット戦略グループ
小林元春さん(28歳)/理系大学院卒

満員のスタジアムで野球ファンを増やす!チケットプランナー

Q.どんなお仕事ですか?

\毎試合、満員の横浜スタジアムを作る!/
 
私は野球観戦のチケットを取り扱う部署にいます。部署内には販売システムを整える仕事もあれば、実際に窓口でお客さまにチケットを売る仕事もありますが、私は「毎試合、満員の横浜スタジアムを作るために、どうしたらいいのか」を考えて実行するのが仕事です。例えば対戦相手・曜日・試合の開始時間などを見ながら一定の仮説をたてて、新規ファン獲得に向けた招待を計画し、ターゲットに刺さるチケット企画なども検討しつつ「満員のスタジアム」を目指しています。


Q.“ある一日”はどんなスケジュール?

     \頭を切り替えながらミーティングの連続!/

朝早めに出社するのが好きなので、そこで一日の仕事をイメージしてから動き出します。チケット部は、ほかの業務にも影響が大きいため、各所とミーティングを行います。さらに兼務している社長室兼経営戦略室のミーティングがあることも。例えばこんな感じです。
・9時ごろに出社して今日の仕事を書き出して整理
・関係者への連絡
・10時〜18時はとにかくミーティング!
 
今週末のチケットについて話し合った次のミーティングは、30年後の経営戦略をディスカッションすることもあり、会議室を移動しながら「次はあのテーマだ」と頭を切り替える感じです。高校生活でいってみると、テスト勉強を1日に何科目もこなしていく感じでしょうか。考えることが好きかどうかで、向き不向きを左右するかもしれません。

Q.思い出深いお仕事って?

\ユニークなチケット&家族で楽しめるBOXシートの企画/
 
「あなたにしか刺さらない、掘り出しもののチケット」というものがありまして(笑)。一般的な“表”のチケットではない、“裏ベイチケ”という名の企画チケット。なかでも『フリー素材になれるチケット』はリピーターもいて大好評でした。球団のフォトグラファーが座席のお客さまを撮影して、観戦中の写真をフリー素材として球団公式のSNSやウェブサイト、広告に使わせていただくというもの。「自分がお客さまで、球団の広告に使われたらうれしいよなぁ…」という発想から生まれたんですよ。
 
あとは、小さなお子さま連れをはじめ、多様なファミリーの観戦スタイルに寄り添うグループシート席『東京日商エステム ほしぞらファミリーBOX』のプランニングも、思い出深いなぁ。もともとは野球好きでスタジアムによくいらしてくださっていたご夫婦も、お子さまが生まれるとしばらくは足が遠のいてしまうことも…。買い物の入店待ちの行列が大変だったり、お子さまには日差しが強かったり。
 
そこで、小さなお子さまを寝かせることができるクッションシートの長椅子スタイル席を考案しました。日差しを一部しのげるタープや、壁面におもちゃ付きの席もあるんですよ。おじいさまやおばあさまも一緒に3世代で観戦するのもおすすめ。また列に並ばずに買い物できる「BAYSTORE HOME優先入場権」などの特典も付けました。
 
いずれにしても「まだ来たことのないお客さま」「来られなくなってしまったお客さま」などを具体的に考えて、観戦に来たくなる仕掛けをチケットとして企画しています。ファンが増えてスタジアムが満員になるとうれしい!
 

分岐点では興味をそそられるほうへ!大学で“絶景の謎解き”、就職は“プロ野球球団”

Q.高校、大学ではどんなことを学んだの?

\理系環境で学び、世界の絶景を紐解く「自然地理学」へ/
 
高校入学後、勉強に身がはいらなくて…。授業よりも小説を読むのに集中していた時期がありました(笑)。一方で、このままじゃ限られた学校、限られた学部にしか行けなくなるんだなと。将来の選択肢が狭まっていく感覚が嫌で、そういった自分の”限界”と向き合い、高2の夏からは勉強するように。朝早い電車に乗って学校で勉強してました。固い決意というよりも、成績が伸びなかったらやめようぐらいの感覚で「とりあえず1回ジャンプしてみるか」って。
 
理系からは理工学部や数学科に進むイメージがありますがピンと来なくて、自然地理学を学ぶ大学・大学院へ。きっかけは書店で立ち読みした世界の絶景の写真集。「この景色の理由を知れたらおもしろいな」と思ったんです。学生時代はスロベニアの鍾乳洞など、日本からより遠いところを攻めた研究旅もたくさんしましたよ。なぜこうなっているか、を自分で理解しに行く。そのスタンスは今の仕事にも生きているように感じます。

Q.畑違いのプロ野球球団になぜ就職を?

\自分の人生を投じたい仕事を選んだ/
 
仕事というのは人生の多くの時間を割くだろうから、「貢献したい業界」「胸を張って働ける職場」はどこだろうと考えて横浜DeNAベイスターズへ。小学生から野球をやっていて、プロ野球にはたくさんの感動をいただいてきたから、日本プロ野球界に貢献したいと思いました。
 
チケット部に異動してから、大学と連携して学生さんたちを横浜スタジアムに無料招待する企画を立ち上げたんです。「大学に来て初めて神奈川に暮らし、新鮮な時間だった」などと感想をいただけてうれしかったなぁ。これからもプロ野球ファンの裾野が広がるようにチャレンジしていきたいですね。

【高校生のみんなへ】おもしろく楽しい選択をして、やらなくても良さそうなことこそチャレンジしちゃおう!

私は、いつも「おもしろく楽しい選択をしよう!」と意識しています。思いつきベースでやってみることもあえて大事にする。頭で考えたら「やらなくていいよね」ってことを、やってみちゃうと、自分の知らないところで人間の幅をもたせてくれると思うんです。何でもいいので、楽しいトライをしてみてください!
 
※所属部署や商品などの情報は2026年8月の取材時点のものです

「おもしろく楽しい選択をしよう!」ってメッセージ、刺さっちゃうよね。一見、無駄に思えることも楽しんじゃう精神、大事にしていこう。「面白そう」「楽しそう」をものさしにできたら進路の迷いも吹っ飛びそうだね。
Edit&Text/Ayako Chidani,Photograph/Keisuke Yasuda